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日大、授業を外部業者に丸投げ疑惑…講師を一斉雇い止め、違法訴え訴訟準備

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「英語の授業を委託した事業主(日大)が、請負事業者(英語学校)によって雇用される労働者に対して、直接に指揮命令をすると偽装請負になり、厚労省の是正勧告や指導の対象になる。だから、専任教員はただ座っているだけだ」(志田氏)

 だが、2人1組になって英語で自己紹介しあう授業で、学生数に端数が出ると、専任教員が相手方を務めて補佐しているという。これは指揮命令に該当しないから合法であるという認識らしい。

「この方式で授業を運営してコスト削減効果などを検証して、来期から同じ方式を各学部に展開していくのではないのか」(B氏)

 目下、都内の各大学は、少子化や私学助成金の縮減、さらに去る5月25日に成立した地域大学振興法による都内23区内の定員増禁止措置を受けて、危機感を募らせている。この変化をにらんで、日大の打った手が授業丸投げ方式なのだろうか。

教員人事に異変

 A氏によると、日大の教員人事に異変が起きたのは3年前である。

「それまでは教員人事は各学の教授会が決定するという学部の自治が働いていた。それが15年から大学理事会によるトップダウンに変わった」

 15年11月には、日大人事部が各学部に「非常勤講師に係る対応について」という文書を配布した。文書には次のように書かれてある。

「専任教員の授業持ちコマ数の適正化など教員人事配置計画の見直しを図る過渡期において非常勤講師の無期転換権発生を認めるということは今後の大学運営に支障をきたす可能性が大きい」(原文ママ)

 そのうえで、16年4月以降採用の非常勤講師から、一律で任期を上限5年と明記されている。13年に施行された改正労働契約法で、有期労働契約が通算5年を超えた場合に労働者が申し込めば有期労働契約に転換することが定められたが、15年に日大はその対策を打ったようだ。この人事方針に対して、学内で異を唱える大きな動きは発生していないという。

「日大の教職員にはおとなしい性格の人が多くて、体育会系のコワモテ体質に弱い。教職員の間で田中理事長支配は嫌がられているが、今の体制にメスを入れようと行動を起こすまでにはならない。しかも日大教職員は給料に恵まれているので、多くの教職員は、あえてリスクを冒すようなことはしない」(B氏)

 そうしたなかでアメフト問題が起きて、日大のガバナンスや体質がクローズアップされている。首都圏組合は5月21日付で、田中理事長と大塚吉兵衛学長に宛てて「緊急要求申入書」を提出した。主な要求内容は以下の通りである。

・「非常勤講師規程」における「契約更新上限を4回とする」規定(非常勤講師5年雇止め)
を撤廃すること。
・三軒茶屋キャンパスにおける英語科目全体の語学学校への委託を中止し、 18年3月末に 雇止めされた非常勤講師のうち、希望者全員を復職させること 。
・上記の方針の決定と実施・施行の強行の権限を持ち、最も重い責任を有する内田常務理事兼人事部長を解任・解職とすること。
・内田常務理事兼人事部長の任命責任者として、田中理事長が理事および理事長職を辞職すること 。
・日本大学の理事会および経営陣はすべて退陣し刷新すること。

 現在、大学当局はアメフト問題の処理に忙殺されて、雇い止め問題まで視野に入らないのだろうか。

「三軒茶屋キャンパスは田中氏の肝いりでつくられ、田中氏はしばらく事務局長を兼務していたぐらいなので、雇い止め問題は報告されているはずだ。しかし今のところ、大学当局からはなんの反応もない」(B氏)

 首都圏組合は元非常勤講師たちの地位確認を求め、民事訴訟を起こす準備を始めている。
(文=編集部)

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