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『モンテ・クリスト伯』キャラも脚本もブレブレで興ざめ…再び視聴率5%台に下落

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『モンテ・クリスト伯』公式サイトより

 ディーン・フジオカ主演の連続テレビドラマ『モンテ・クリスト伯 -華麗なる復讐-』(フジテレビ系)の第7話が5月31日に放送され、平均視聴率が前回より0.1ポイント減の5.9%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)だったことがわかった。

 本作は、『巌窟王』の名で知られる有名小説を下敷きにしており、平穏に暮らしていた日々を突然奪われた主人公・柴門暖(ディーン)がモンテ・クリスト・真海と名を改め、自分を陥れた者たちに復讐を果たすストーリーだ。

 第7話は、暖を無実の罪で陥れた張本人である南条幸男(大倉忠義)に、いよいよ復讐の刃が向かった。それと同時に、香港で暮らしていた時代の幸男の罪も明らかになる。幸男は世話になっていた有名俳優の家にマフィアを招き入れて窃盗の手引きをしたことがあるのだ。だが、その最中に帰宅した俳優一家と鉢合わせになってしまい、マフィアは夫妻を惨殺。さらに娘を連れ去り、長年、売春を強要していた。南条は自分のせいで悲惨な事件が起きたことをこれまでひた隠しにし、日本で俳優として成功を収めていたのだった。

 真海の手先でありながら南条のマネージャーに成りすまし、真海の復讐の手引きをしていた謎の女・江田愛梨(桜井ユキ)こそ、この時マフィアに連れ去られた娘だったことも明らかになった。これまで、なんとなくほのめかされていたことが、ようやく明らかになったわけだが、かえって脚本のアラが目立つ結果になってしまった。

 真海が愛梨の身柄をカネで買い取ったのはわずか半年前らしい。しかも、日本に来て幸男のマネージャーになったのもその頃のようだ。だが、それまで売春宿で強制的に毎日客を取らされていたような女性が、急に日本の芸能界で仕事ができるものだろうか。日本になじめるかという点もあるが、何よりも精神的に無理ではないのか。10代の頃からずっと売春させられて希望のない毎日を送ってきたのなら、とっくの昔に心をなくしているはずで、精神的なリハビリ期間が必要だと思う。

 親の仇である南条に正体を明かし、「最後の仕事」と言って遺書を書くように迫るシーンも迫力不足だった。そんなひどい目に遭ってきたのなら、もっと憎悪の念や隠し切れない情念などが全身から出ているはずなのに、愛梨といえばさらっとしたものだ。対する幸男も、後悔の念にさいなまれている様子もなく、同じくさらっとした反応。演出も役者の力量も、脚本が求めるレベルに達していないということだろう。親を目の前で殺されて長年売春を強要されてきた人物にしては、恨みの描写が薄すぎる。薄い演技しかできないのなら、そもそも愛梨をそこまで悲惨な過去を持つキャラクターに設定する必要もなかった。

 今回は、愛梨のほかにも「衝撃の正体明かし」シーンがあった。とうとうすみれ(山本美月)が真海の正体に気付き、「暖」と本名を読んだのだ。すみれが気付いているかどうかは、これまで劇中でずっと引っ張ってきたネタであり、ひとつのクライマックスと言えよう。だが、このシーンがショボすぎた。もっとためて、真海にも視聴者にも緊張感を持たせてから「暖」と言えば良かったのに、会話の流れでいきなり本名を呼ぶものだから、驚きも感傷も何割か薄れてしまった。ただ眉間にしわを寄せて涙を浮かべるばかりの山本の演技も、単調でつまらない。

「最初に会った時から(真海=暖だと)わかった」というすみれの発言もおかしい。脚本家はそのつもりで書いていたのかもしれないが、どう見ても山本はそんな演技はしていなかった。時々何かを探るような目でじっと真海を観察しているようなそぶりこそあったが、本当に最初から気付いていたとしたら理屈に合わない行動が多すぎる。山本も決してうまいとは言わないが、そんなつもりで演じていないのに、後付けで最初から知っていたことにされてもいい迷惑だと思う。

 真海のキャラクターも、なんだかブレてきた。すみれに本名を呼ばれ、さすがに名乗ることまではしなかったが、昔の話をして実質的に自分が暖であることを認めた。過去の回では「すみれにも容赦しない」と愛梨に話していたのに、面と向かったらちょっと情に流されてどうするのか。

 南条を破滅に追い込んだ後、恩人の守尾信一朗(高杉真宙)に「なぜこんなことになってしまったんだろう。昔はみんな幸せだったのに」とつぶやくシーンにもがっかりだ。感傷に浸ってそんな台詞を吐くのは、復讐を完遂した後と相場は決まっている。まだまだこれからというところで今からそんなモチベーションになられても、観ているこっちが困る。悪の大物である入間公平(高橋克典)との対決が待っている次回以降、なんとか盛り上げてもらいたい。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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