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大学に文系学部は不要?文系の仕事は消える?青山学院大学学長が警告

文・構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト
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 世界はますます狭くなる。国際共通語の英語とAI共通語のプログラミングが必須の教育課題。では、本当に文系、社会科学系の意義はなくなるのか。AI関連のテクノロジーが劇的に進展しているなかで、理系の技術者は目先の技術開発に目を奪われる。そうしたなかで、AIの進展が人間社会のなかで何をもたらすのか、AIが人間の知能を超えるシンギュラリティという現象が生み出されるのか。そんな疑問が次々に浮かび上がってくる。

 さらに、情報テクノロジーの発展が民主主義のポピュリズムに変質し、AIが人間の仕事を奪うなら社会の富の格差は各段に広がる。どうしたら社会を安定したものにできるのか、自動運転で自分の乗客を事故に遭わせた場合には、誰がどのように責任を負うのか、遺伝子操作はどこまで許されるのか、仮想通貨はどこまで通用するのか。現金取引、日本ではまだこれが主流ですが、これがいつまで続くのか。

 私どもの大学は新図書館の建設を計画していますが、図書館はいつまで図書館であり続けるのか、自動翻訳の劇的な進化と双方向通信機能の飛躍的な上昇を考慮すると、大学の授業はどう変わっていくのか、などの問題もすぐに浮かびます。これらビジネス社会の未来を予測するのは難しい。むしろ、どうなるのかわからないといったほうがいいのかもしれません。

 わからない問題、答えがひとつでない問題を検討するというのは、文系や社会系の学問の得意技です。大学こそがこういう課題に挑戦すべきなのかもしれない。未来を予測するより、未来に積極的にかかわっていくほうがいいのかもしれない。自然現象と人間社会の関係を文系、社会系の角度から多角的に検討してみることは、大学のひとつの役割かもしれない。

 こんな思いから、青山キャンパスの文系の学部の研究者を中心にシンギュラリティの研究所を立ち上げることにいたしました。
(文・構成=松崎隆司/経済ジャーナリスト)

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