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あまりに巨大で変化の必要に迫られない日大は、変革も凋落もしない…田中理事長も安泰

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変革するのか?


 では、日大は今回の事件を契機に変われるか、という問いだが、変わるのは極めて難しいと言わざるを得ない。

 大学のカラーは設立時の母体が形成する部分が多い。もともと日大は明治政府の意向により、その要人たちが設立した経緯から保守的な色合いが強く、国内最大規模の学校法人だけに運営面でも不安は乏しい。要するに変化や改革とは馴染まない体質を持ち、その必要にも迫られない規模も備えているわけだ。

 加えて、田中英壽理事長の学内における権力、影響力は飛び抜けているとも仄聞する。学部職員から法人トップの理事長にまで上りつめた、典型的な叩き上げだけに、学内の事情には表裏合わせて精通しているのは確かだろう。長く理事長職にあるのも、これと対抗、牽制するような勢力が存在しないためと考えられる。大学にとって、ときに手ごわい存在、内なる圧力団体にもなるのが卒業者の形成する校友会組織だが、田中理事長は理事長就任の前に校友会本部で要職を歴任した経験もあり、こちらにも顔が利くようだ。

 ちなみに日大の年間の寄付金総額は前年度決算で42億円と、慶應大(同41億円)と並んで、他の大規模私大(3位の早稲田は27億円)を引き離している。あるマスコミ関係者は理事長を「大学版の田中角栄元首相のよう」とたとえていたが、言い得て妙だ。

 内部からの改革が望みにくいとすれば、外部からの圧力に頼るほかはないが、これも大きな期待はできない。監督官庁の文部科学省からのペナルティ、わかりやすいところでは補助金の削減にしても、前出インタビュー記事でも指摘したように、日大の補助金交付額は私大トップだが、依存度は他の有力大学に比べて低い。あり得ない話ではあるが、たとえゼロ査定をしても兵糧攻めの効果は限定的なのである。

 マスコミの追及にも限界はありそうだ。過去、大学関係の出来事で幾度か、複数社から取材を受けた経験はあるが、今回は明らかに様相が異なった。教育の専門局を持ち、来るだろうと思われたNHKからはなんの連絡もなかった。おそらくは理事長と関係の深い相撲界と、日大の100万人を超える出身者への配慮があるのだろう。またNHKに限らず、マンモス校・日大からの広告出稿はもとより、退職者の受け入れなどで利害関係にあるメディアも少なくない。
(文=島野清志/評論家)

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