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岡田正彦「歪められた現代医療のエビデンス:正しい健康法はこれだ!」

グルコサミン関連サプリ、「効果なし」との論文発表…業界で届出撤回相次ぐ

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 代表的な論文のひとつは、わずか100人のボランティアを対象に、わずか8週間の追跡を行ったという内容で、結論はグルコサミンを含むサプリメントは有効だった、と報じています【注2】。

 さらに興味深い論文が米国で発表されています【注3】。最初に紹介した論文と同様、変形性関節症の患者を対象にして、関節の痛みが和らいだかどうかについて、ランダム化比較試験が行われた論文を集計したものです。同一の基準で論文を厳選したところ、15編が残ったそうです。興味深いのは、サプリメントを製造している会社がスポンサーになっていたかどうかで、結果を2つに分けて集計していた点です。会社がスポンサーになっていた論文は11編、スポンサーがついていない論文は4編でした。

 ここまでの話の展開から容易に想像がつくと思いますが、スポンサーなしの論文の結果は、グルコサミン関連サプリメントの効果がまったく認められなかったのに対し、スポンサーありのほうは、グルコサミンは痛みに良く効くとの結論になっていました。同時に、論文によるばらつきが非常に大きいこともわかったのですが、この点は、恣意的な操作が行われていた可能性を窺わせるものです。

 グルコサミンに限らず、健康上のなんらかの効果が科学的に証明されたサプリメントは、この世にひとつも存在しないことを追記しておきたいと思います。
(文=岡田正彦/新潟大学名誉教授)

・参考文献
【注1】Runhaar J, et al., Subgroup analyses of the effectiveness of oral glucosamine for knee and hip osteoarthritis: a systematic review and individual patient data meta-analysis from the OA trial bank. Ann Rheum Dis 76: 1862-1869, 2017.
【注2】Nieman DC, A commercialized dietary supplement alleviates joint pain in community adults: a double-blind, placebo-controlled community trial. Nutr J 25: 154, 2013.
【注3】Vlad SC, et al., Glucosamine for pain in osteoarthritis: why do trial results differ? Arthritis Rheum 56: 2267-2277, 2007.

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