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平均月収12万円台…地下アイドルたちが「儲けられない」過激な撮影会をやめない理由

文=森井隆二郎/A4studio
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 握手会を含む物販が、今のように定着した経緯とは?

「私が地下アイドルとしてステージに立つようになった2009年にはもう、ライヴと物販がセットになっているのが普通でした。人気のあるアイドルだとライブ後の物販だけでは時間が足りないので、AKB48は握手券付きのCDを販売して握手会を開いていました。

 地下アイドルが登場する以前の90年代には、“プレアイドル”(アイドルの卵の意)が今の地下アイドルと同じような形態で活動していたと聞いています。プレアイドルも、メディアではなくライヴハウスを主戦場としていたそうで、現在の地下アイドルとまったく同じです。もし運営方法も同じなら、ライヴ後に行う物販の売り上げを頼りに活動していたはずなので、その際にファンとの握手もしていたのではないでしょうか」(同)

 つまり、インディーズアイドル業界では握手会や物販に類似したものが“AKB紀元前”からあり、その歴史は想像以上に長いということだろう。

 では、過激化する接触イベントについて姫乃氏の見解はどうか。

「キスとかハグとか添い寝だとかの接触イベントについては、ファンへの接客サービスに歯止めがかからなくなっていると言われますが、実際にはファンも一丸となって話題づくりをしているんじゃないかと思います。“炎上”による知名度アップが目的であって、それこそ過激なことは歯止めがかからなくなるので、そう何度も繰り返せるものではありません。話題づくりによってファンを増やしたいときに、一か八かで仕掛ける炎上商法ということです。

 『職業としての地下アイドル』を書くにあたってアンケートを実施したところ、地下アイドル活動の平均月収は約12.7万円でした。つまり、地下アイドル業だけで生計を立てるのは難しく、OLやアルバイトなどと兼業している人が6割ほどを占めています。ライヴがない日はファンの新規開拓も兼ねてメイド喫茶で働いているケースも珍しくありません。物販の売り上げも大事ですが、副業でも稼いでいることを考えると、金銭のために過激な接触をするのは割に合わないように思えます」(同)

 たびたび問題視されてきた過激な接触イベントは、恒常的に行われているものというよりは話題性(炎上)を狙って行われているものであり、その過激サービスで地下アイドルたちがぼろ儲けしているというわけではないようだ。

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