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死人が出る恐れも…W杯・ロシア対イングランドなら「世界一凶暴」なフーリガン同士の戦闘?

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 2012年のEUROで開催国のポーランドとロシアが対戦した試合では、開始前に衝突が起き、200人近いフーリガンが身柄を拘束されたほか多数の重軽傷者が出た。そして、フランスで開催された16年のEUROでフィルマの悪名はヨーロッパ中に轟く。イングランドとの対戦に際して乱闘騒ぎを起こし、試合後も市街地で衝突、イギリス人1人が死亡する事件が起きたのだ。ひっ捕まえた男を裸にしてしまう、服や国旗を燃やして奇声を発する、殴って流血者が続出する……そんなフィルマの狂暴性が大きくクローズアップされた。18年2月にも、スパルタクのサポーターがスペインで衝突を起こし、警官1人が死亡する事件があったばかりだ。

 ロシア当局も黙ってはいない。時間が前後するが、10年12月には多民族国家のロシアにとって国を揺るがす社会問題が発生する。スパルタクのサポーターがイスラム教徒に射殺される事件が起きたのだ。当時、ロシアではイスラム圏からの労働者の流入が激増しており、ロシア正教徒との対立の気配が強まっていた。モスリムの数は1400人にものぼっていたという。

 この事件発生を受けて、スラブ系ロシア人を中心とする民族主義者たちがモスクワ中で抗議の決起集会を行い、警官隊と衝突する事態になった。これは、プーチン政権になって最大規模の民衆暴動ともいわれるが、市民が対立する状況は政権にとってもやっかいだ。早く鎮静化しなければ、政府の指導力にも悪影響を及ぼしかねない。

 そこで、当時のプーチン首相は有力チームのサポーター幹部を呼び、独特の提案をしたという。

「互いに紳士的に戦うのは黙認しよう。競技として認めよう。しかし、スタジアムや市街地は絶対にダメだ。人がいない森の中や野原の真ん中で戦え。それなら問題にはしない」

 危機感を抱いた政権側の苦肉の策にも思えるが、フィルマからすれば暴動にお墨付きをもらったようなものである。

「俺たちは格闘技の集団として公認された」

 これにより、武闘派フーリガンの衝突はかえって増えた。フィルマたちは、暇さえあればスポーツジムに通って体力づくりに励み、腕っぷしを鍛え上げることに熱中した。(服部倫卓氏「繰り返されるロシアフーリガンによる暴動 W杯の現地観戦に危険はあるか?」から一部引用)

 週末の戦いが公的機関に健全な闘争の場として半ば認められたのだから、フィルマはいたく満足したわけだ。しかし、海外のフーリガンとはそんな“紳士協定”が成り立つわけがない。次第に、国内での公認をバックに外で暴れるという動きが目立ち始めたのである。

W杯開催の経費は1兆円以上か


 今回のW杯では、FIFAとロシア政府はこれまでにない独自のフーリガン対策を打ち出した。「FAN IDカード」である。

今大会から導入された「FAN IDカード」
 観戦希望者はこのカードを申請しなければならず、申請に際しては事前に観戦チケットを購入するように義務付けられている。FIFAにとっては、一石二鳥でもある。

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