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渡邉哲也「よくわかる経済のしくみ」

北朝鮮、世界最高のハッカー集団「ラザルス」が世界の脅威に…コインチェック事件にも関与か

文=渡邉哲也/経済評論家

 しかも、軍事産業や大規模製造業などと違い、ハッキングには膨大な設備投資は不要だ。北朝鮮がハッカー育成に力を入れている背景には、一連の経済制裁に加えてテロ組織やテロ国家への資金移動を禁じる規制が世界的に強化されている事情がある。

 北朝鮮の最大の収入源といわれる武器販売は、かつては主にマカオのバンコ・デルタ・アジアという銀行を通じて決済されていたが、05年9月にアメリカによって同行の北朝鮮関連資金が凍結された。その後、凍結が解除された際には、2500万ドルにおよぶ資金の一部がロシアの極東商業銀行を中継して北朝鮮の朝鮮貿易銀行の口座に送金されている。

 また、16年4月に公表された「パナマ文書」では、タックスヘイブン(租税回避地)の英領バージン諸島に北朝鮮の大同信用銀行のフロント企業であるDCBファイナンス・リミテッドがあることが明らかとなり、アメリカ財務省は同社が北朝鮮の核・ミサイル開発に関与しているとみられる朝鮮鉱業開発貿易会社などへの送金業務を行ったとして、経済制裁の対象に加えている。

 見方を変えれば、北朝鮮が資金の移動手段に困ると同時に世界中のアンダーグラウンドマネーが追跡され始めたのと時を同じくして、仮想通貨が普及してきたわけだ。これは、犯罪組織やテロ国家にとっては、まさに渡りに船といえるだろう。
(文=渡邉哲也/経済評論家)

渡邉哲也/経済評論家

渡邉哲也/経済評論家

作家・経済評論家。1969年生まれ。
日本大学法学部経営法学科卒業。貿易会社に勤務し独立。複数の企業を経営、内外の政治経済のリサーチや分析に定評があり、政策立案の支援、雑誌の企画監修、テレビ出演等幅広く活動しベストセラー多数、専門は国際経済から金融、経済安全保障まで多岐にわたり、100作以上の著作を刊行している。

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