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スズキ、インド新車市場シェア50%確保へ…世界的企業へ飛躍かけ10年の超長期計画始動

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 成長している市場に注力するのは当たり前だ。同社が特異なのは、明確な時期と数値を示して、計画を発表したことにある。

“中期経営計画”というように、多くの企業は3~5年程度の時間軸のなかで売り上げや事業内容の目標を定めることが多い。スズキのように10年を超える事業計画となると、予想の前提が置きづらい。その分、投資家などの利害関係者に納得してもらうのも容易ではないだろう。同社は、インドという特定の市場にターゲットを絞るだけでなく、「2030年にインドでシェア50%を維持する」と具体的な数値目標も提示した。その達成が危ぶまれる場合には、経営者の責任が問われることはいうまでもない。そう考えると、今回のスズキの表明には、国内の大企業にはなかなか見られない、決意の強さ、大胆さが感じられる。

100年に1度の変化

 
 スズキを大胆だと評する理由を、自動車業界全体の変化という視点から考えてみよう。そうすると、ターゲットの市場を絞り、数値目標を掲げることが容易ではないことが実感できるだろう。

 世界の自動車業界は、“100年に1度”といわれる変化に直面している。そのひとつが、EVの開発だ。中国、インド、EUなど、世界全体で環境への負担軽減のためにEVの開発と普及が重視されている。また、完成車に使われる3~5万点の部品数が約半分で済むなど、EV化は自動車生産を根本から変えるほどのマグニチュードを持つといわれる。端的にいえば、自動車の“常識”が大きく変わる可能性がある。

 他方、各国の取り組み方針は定かではない。昨年、2030年に完全EV化を目指すとインド政府は発表した。しかし、今年2月には政府関係者が、EV開発を柔軟に進める考えを示すなど、先行きは読みづらい。

 変化に対応するためには、変化をもたらす要因を把握し、自社内にその要因があるか否かを把握することが欠かせない。その上で、どのような変化が考えられるかをシミュレーションする。それに基づいて、今何をすべきかを逆算して考える。スズキは、この発想を実践している。

 その結果、同社はトヨタとの提携を選択した。この提携は、短中期的な時間軸と長期的な時間軸に分けて考えるとよい。当面の環境の変化に対応するために、スズキはトヨタのハイブリッド技術を必要としている。ハイブリッド技術の吸収は、EVの要となるバッテリー技術の開発に応用できる。加えて、スズキはEV用モーターの自社生産を進め、日印市場に投入するEVへの搭載を目指している。スズキは自社内外の要素を結合することで、EVの販売を実現するために必要な技術、ノウハウの吸収を目指している。

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