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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

収賄容疑の文科省局長、「架空の便宜」を利用し東京医科大に息子を不正入学させた可能性

文=神澤志万/国会議員秘書

 今回の逮捕容疑は、東京医科大学文科省の支援事業の対象校に選ばれるように便宜を図る見返りに、息子を同大に合格させてもらったというものでした。その背景には、「『小杉隆元文相の孫が医学部に合格できないようなレベルではダメだ』というプレッシャーを感じていたのではないか」との臆測も流れています。

 ただ、今回問題になっている私学助成課の元職員によると、支援事業の対象校選定は文科省の意向が反映されないように外部委託されており、選定の過程に職員が関与できないシステムになっているそうです。

 そのため、「佐野容疑者は、実際には何もしていないのに東京医大の幹部に便宜を図ってあげたかのように伝えていたのではないか」ともいわれています。それを聞いて、「なんだか政治家みたいだな」と思いました。

再び注目を浴びる、佐野容疑者の義父の過去

 国会議員事務所も、「補助金や助成金の便宜を図ってほしい」という陳情を受けることがあります。ただ、実際は議員が省庁に働きかけたとしても、ほとんど影響はありません。

 もっとも、結果を当事者に伝える前に教えてもらうことなどはあります。そのとき、本来は自分たちの手柄ではないにもかかわらず、「がんばって通しましたよ」という表現で相手に伝えることもあるのは事実です。

 また、申請書類の提出前に相談を受ければ、よりよい申請書類になるように書き方を一緒に考えたりアドバイスをしたりすることはできます。これは陳情する際のポイントなので、豆知識として知っておくといいですよ。

 さて、話は小杉氏に戻ります。小杉氏の妻は2010年に詐欺罪で逮捕、起訴されています。妻と私設秘書が支援者に架空の投資話を持ちかけ、計約1億8000万円をだまし取ったという容疑です。妻は有罪判決を受けており、小杉氏は09年に、その金銭問題が報じられた後に政界を引退しています。当時は驚きもありましたが、「やっとだね」という声も大きかったです。それほど、小杉氏の妻の金銭トラブルについては周知の事実でした。

 当時、神澤が勤めていた事務所も「小杉先生の妻に400万円を貸したけど戻ってこない。先生から小杉先生に言ってもらえないか」という相談を受けたことがあります。小杉氏は黙って引退しましたが、実際は「妻の詐欺事件が原因ではないか」という声が多かったです。

 そして、娘婿の佐野容疑者の逮捕で、また世間から注目されることになってしまいました。お気の毒ですが、お元気にされているのでしょうか。

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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