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ネット通販の定期購入をめぐる紛争多発…訴えられた青汁販売「メディアハーツ」は徹底抗戦、「生協による競合潰し」とも

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今回、適格消費者団体に訴えられたメディアハーツが販売する「すっきりフルーツ青汁」の購入ページ

 4月25日、経済産業省は2017年度の日本国内のネット通販の市場規模が16.5兆円(対前年比5.79%増)に達し、今後も引き続き堅調に推移するとの予測を発表した。今やネットで何でも簡単に手に入る時代だが、市場が急成長するに連れ予期せぬトラブルも急増している。

 当初は「注文した商品が届かない」「ネットで買った商品が偽物だった」など商品に関する相談が多かったが、近年は健康食品や飲料、化粧品などの定期購入をめぐる消費契約に関する相談が急増している。独立行政法人国民生活センターも、「初回お試しのつもりで購入したら実は定期購入だった」という定期購入をめぐるトラブルの急増を受け、昨年6月と11月にHPで契約内容や解約条件をしっかり確認するよう消費者に呼びかけた。

 トラブルが急増したのは15年度。11年度は520件だった相談件数が、15年度に一気に5660件に急増。16年度はさらに倍以上の1万4314件にまで達した。相談内容は消費者が定期購入という条件を認識せず、「お試し」「1回だけ」のつもりで注文したケースが大半で、商品を使用して「身体に合わない」「効果がない」と事業者に解約を申し入れたが、定期購入を盾に断られたり、電話がつながらなかったりというものもあった。

「定期購入のトラブル件数が15年度から大幅に増加したのは、公表した資料でもご説明している一連の手口――ネット広告で、消費者に魅力的な初回の低価格だけが目立つように表示され、定期購入が条件であることがわかりにくく書かれている手口が、ある種トレンド化、流行化した時期がちょうどこのあたりだったからだと考えています。しかも1社や数社ではなく、データベースで確認できるだけでも100社以上の事業者が、同様の手口でさまざまな商品を販売し、それがトラブルにつながり被害が爆発的に増えたものと我々は分析しております」(国民生活センター)

 このため、全国に17ある適格消費者団体が通販事業者に文書で改善の申し入れや、差し止めを請求するケースが相次いでおり、なかには差し止め請求訴訟にまで発展している事例もある。今年1月19日に訴訟を提起した消費者被害防止ネットワーク東海と、被告となった青汁販売大手の株式会社メディアハーツもそのケースのひとつだ。

「強権を振るう」適格消費者団体の正体は?

 こうしたなか、通販業界の専門紙「週刊通販新聞」が2月15日付紙面で「団体訴訟制度導入から10年 適格消費者団体の『正体』、問われる適格性、背景に『生協』の存在」と題する記事を掲載した。以下に記事冒頭を一部抜粋する。

「適格消費者団体(以下、適格団体)の存在感が増している。その要求は、『法令違反』の指摘にとどまらず、違法性の有無を問わない『消費者視点』の観点からも行われる。最近では、景品表示法の処分企業を対象にクラスアクション(集団)訴訟を視野に入れたとみられる動きをみせる団体も現れ始めた。だが、消費者庁から与えられた権限を背景に強権を振るう適格団体に対し、その適法性を問う声が上がっている。その運営は、生活協同組合(以下、生協)への依存なくして成り立たないためだ」

 記事は全国に17ある適格消費者団体の運営に関わる役員・職員に生協会員の占める比率が高いことを指摘するもの。生協は組合費を払う消費者が利用できる巨大な「消費者組織」である一方、「事業者」の側面を持つ。ほかの事業者同様、行政処分を受ける立場にありながら、その会員が適格消費者団体の運営に関わっている違和感を指摘するものだ。ある通販業界関係者もこう語る。

「消費者被害防止ネットワーク東海に限らず、健康食品の通販会社が全国的に適格団体に取り締まられるケースは多く、申し入れ内容に納得できる部分と納得できない部分がある。なかには通販会社が泣き寝入りするケースもある。じゃあ、取り締まる側の適格団体の運営とかはどうやってなされているのかというと、役員に生協職員が入っている団体が結構ある。団体会員である生協からお金が入るので、生協のサポートは大きい。適格団体がそこに忖度(そんたく)しないとも限りません」

 別の通販業界関係者もこう指摘する。

「訴訟件数もここ3、4年でどんどん増えています。特に京都消費者契約ネットワークのある京都で増えており、通販事業者にとって新たなリスク要因となっています。定期購入をめぐるトラブルはものすごく多いので、それを問題視した適格団体が特定の業者を狙うこともあり得ます。でも、適格団体はどこもまじめですから、生協のためにどこかを潰そうという意図はないと思いますが、結果的にそれも起こり得るということです。適格団体のなかには、実績を上げて、さらに上の『特定適格消費者団体』を目指しているところもある。そうなればより権限が強くなるのは確かです」

ネット通販の定期購入をめぐる紛争多発…訴えられた青汁販売「メディアハーツ」は徹底抗戦、「生協による競合潰し」とものページです。ビジネスジャーナルは、ジャーナリズム、ネット通販メディアハーツ生協の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

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