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成馬零一「ドラマ探訪記」

朝ドラのルール逸脱した『半分、青い。』が大ヒット…ずるくて疲弊したヒロインに注目

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NHK連続テレビ小説『半分、青い。』 - NHKオンライン」より
 連続テレビ小説(以下、朝ドラ)『半分、青い。』(NHK)の勢いが止まらない。週間平均視聴率は6週連続で21%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を超えていて、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)でも盛り上がっている。


 物語は、左耳が聞こえない女性・楡野鈴愛(永野芽郁)の半生を描いたもので、彼女の生まれた1971年から現在までを描く予定だという。

 鈴愛は、高校時代に幼なじみの萩尾律(佐藤健)から教えてもらった秋風羽織(豊川悦司)の少女漫画に感銘を受け、高校卒業後は秋風のアシスタントとして働くことになる。最初は漫画を描く技術を何も知らなかった鈴愛だが、秋風の下で漫画を習い、無事にプロとしてデビューする。

 しかし、連載漫画はマンネリ化した末に人気が落ちて終了。新連載を立ち上げることもできず、自分の才能に限界を感じ、28歳で漫画家を辞めてしまう。また、生まれたときから鈴愛にとって特別な存在だった律も結婚してしまい、仕事も恋も失ってしまう。

 その後、鈴愛はひとり暮らしをしながら100円ショップでアルバイトをすることになるのだが、仕事先で知り合った映画監督を目指す森山涼次(間宮祥太朗)と意気投合し、出会ってわずか6日間で結婚を決めてしまう。

 その後、鈴愛は涼次と二人暮らしをするはずだったが、涼次が助監督を務める映画監督・元住吉祥平(斎藤工)の新作映画『追憶のかたつむり2』の制作費に二人暮らしの資金をあててしまったために、涼次を見守る3人の叔母が暮らす屋敷の倉庫部屋で暮らすことになる。

 涼次を盛り立てて監督デビューの協力をする鈴愛。2年後、ついに人気小説を脚色した台本が完成するが、土壇場で元住吉が監督することになってしまう。そんななか、鈴愛は涼次の子を妊娠する。

ずるさも持ち合わせる、異例の朝ドラヒロイン


 7月を過ぎて折り返し地点を迎えた『半分、青い。』の新章タイトルは「人生・怒涛編」。「一度、すべてを失った鈴愛が新事業で成功する」という前情報がすでに出ているため大逆転劇が予想されるが、まだまだ紆余曲折がありそうで、涼次との関係もどうなるかわからない。

 この“次がどうなるかわからない”感覚は、オリジナルの連続ドラマならではの楽しさだろう。近年の朝ドラは、過去に成功した女性の実業家や作家を主人公にした作品が多く、それゆえに物語の結末をある程度見越した上で安心して楽しむことができたのだが、『半分、青い。』にはそういった安心感や安定感がまるでない。

 それは、ヒロインの鈴愛の人物造形にしても同様だ。明るくて行動的な性格こそ朝ドラヒロイン的だが、決して優等生ではなく、人間としてのずるさも多少は持ち合わせている。

 それが一番出ていたのが、律との関係だ。幼少期から一緒の律に対して鈴愛は特別なつながりを感じていたが、「恋愛の相手としては別だ」と考えていて、律との関係をキープしたまま、別の人を二度好きになっている。そして、律が結婚した後は涼次と勢いで結婚するのだが、結婚式に律が来なかったことを気にすることもあった。

 そんな鈴愛の態度を「ビッチ」とまでは言わないが、恋愛に対しては一途なヒロインを描いてきた朝ドラの中では異例の存在だ。とはいえ、普通の女の子は「まぁ、こんなもんだろう」という気もしないでもない。

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