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大塚家具、身売りでも久美子社長の続投を要求か…交渉難航なら法的整理の可能性も

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 大塚家具は8月4日、「あらゆる可能性を検討しているが、現時点で新たに、もしくは具体的に決定した事項はない」とコメントした。一方、TKPは「大塚家具との間であらゆる可能性を検討している」と同日、コメントを出した。もしTKPが追加出資して過半数の株式を握っても「大塚社長ら経営陣は続投する可能性がある」(関係者)といった楽観的すぎる見方もある。しかし、事態はもっと切迫している。

 これに対して、取引銀行はヨドバシカメラの傘下に入る再建案を提案。ヨドバシはインターネット通販サイトで家具の取り扱いを強化しており、「協業効果が期待できる」(金融筋)。ヨドバシが買収した場合は、経営権はヨドバシに移り、大塚家具の現経営陣は総退陣する見通しだ。「大塚社長の退陣を条件とすることに、大塚家具側は難色を示している」(同)ともいわれている。

 ここでいう取引銀行とは三井住友銀行のことである。創業者の勝久氏と久美子氏の経営権をめぐるお家騒動のとき、三井住友銀には「何もできなかった」という苦い思いがある。同族会社で親子が対立で対立した場合、メインバンクの頭取が仲裁して円満に収めるケースがよくある。ところが、大塚家具の親娘喧嘩に三井住友銀は介入できなかった。儲かっていた頃の大塚家具は事実上、無借金会社だったからである。銀行の出番はなかった。

 だが、今回は違う。17年12月期まで2年連続の赤字。業績が悪化し資金が流出している。15年末に109億円あった現預金は18年3月末時点で10億円にまで減った。資金ショートの恐れだってゼロではない。緊急事態に備えて、17年12月末までに大塚家具のすべての在庫商品を担保に金融機関との間に50億円のコミットメントライン(融資枠)を設定した。これで取引銀行は大塚家具に発言権を持つことになった。

 銀行は大塚家具の資産管理会社、ききょう企画の大口債権者でもある。ききょう企画は大塚家具の株式6.66%を保有する第2位の株主(17年12月末現在)。銀行が身売り話に介入する素地が整ったことになる。

ききょう企画が抱えた17億円の借金

 15年の株主総会で娘の久美子氏が父の勝久氏はねじ伏せて勝利し、父娘対立はききょう企画の経営権の争奪戦に移った。久美子氏は、ききょう企画の経営権を握り、ここを足がかりに大塚家具の社長の椅子に返り咲いた。勝久氏は08年4月、ききょう企画に自分が保有する大塚家具130万株を譲渡する見返りに、ききょう企画の社債15億円分を引き受けた。だが、5年の期限を過ぎても社債を償還されなかった。

 大塚家具を追われた勝久氏は、社債の償還を求めて訴訟を起こした。ききょう企画(久美子氏側)は「大塚家具の事業承継と相続対策であり、社債の償還の延期は合意されていた」と主張したが、東京地裁は16年4月、勝久氏の請求通り15億円の支払いを命じた。

 ききょう企画は勝久氏に、金利分を含めて17億円を現金で支払った。勝久氏は大塚家具の株式(持ち株)売却した20億円と裁判で勝訴して得た17億円の合わせて37億円を元手に、匠(たくみ)大塚を設立した。

 結局、ききょう企画は17億円の借金を抱えることとなった。融資をしたのは三井住友銀行と三菱UFJ銀行。ききょう企画は保有する大塚家具株式を担保として差し出した。借入金の返済が滞れば、銀行は担保権を行使して名義を書き換えることだってできる。株式市場では「赤字にもかかわらず、久美子社長が高額配当を続けてきたのは、ききょう企画が配当金を借金返済の原資にしているからではないか」と推測されている。

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