NEW
鈴木祐司「メディアの今、そして次世代」

フジテレビが連ドラで快挙、反転攻勢か…カギ握るバラエティは視聴率トップ10入りゼロ

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「必ず復活する」ために力を注いだ今春の編成改訂。結果として第1四半期の視聴率は微増に転じた。ところが広告収入は、前年同期比で約3億円減、比率にして0.6%の減少となった。フジ単体の売上高でも9000万円、同0.1%の減少となった。番組制作費を約12億円圧縮したこともあり、営業利益は16億円増えているが、全体を見渡すと好循環に入ったとまでは言い切れない。
 
 ちなみに同局は17年度決算の発表で、18年度通期の広告収入見通しを対前年比61億円、3.2%のマイナスと予想していた。ところが視聴率が微増した第1四半期決算でも、その予想を据え置いた。つまり状況が一挙に改善に向かうとまでは楽観していないようだ。



課題解決は今後次第


 ドラマが良くなるなど雰囲気は良くなっているものの、依然として課題が残る。最大の問題は夜帯のバラエティ番組だ。フジのGP帯は日曜夜10時に報道・情報番組があるほかは、ドラマが3枠で、残りすべてがバラエティだ。その意味で同局が浮上する最大の要因は、バラエティにかかっている。

 ところが過去何年も、そのバラエティで苦戦してきた。例えばビデオリサーチが発表する週間高視聴率番組10のバラエティ部門。ここ数年、日テレが6割以上を占めることが多い。しかもその比率が年々高まっている。17年度は全体529番組のうち、日テレは400番組、76%を占めた。『世界の果てまでイッテQ!』『ザ!鉄腕!DASH!!』などの日曜番組がベスト10の常連で、ほかに『踊る!さんま御殿!!』『人生が変わる1分間の深イイ話』など、10%台半ばをとる番組が目白押し。独走態勢はますます強固になっていた。

 一方、フジはベスト10にランクインした前年度の番組は6本しかなかった。トップの日テレは遠く及ばず、TBSの75本、NHKの30本、テレビ朝日の18本にも大きく水をあけられていた。占有率は1%ほどにすぎない。しかもその大半は、『AKB48選抜総選挙』や『27時間テレビ』などの特別番組で、レギュラーがほとんどない。いかにバラエティの基礎体力が落ちているかがわかるデータだ。

 今年度の第1四半期もパッとしない。バラエティのベスト10のなかに前年同期は1本あったが、今期はゼロに終わってしまった。ドラマや『バイキング』など、点としては元気が出てきたフジ。問題はその点を線につなげ、編成表全体の面に波及していけるか否かだろう。そのためには、日テレは言うに及ばず、TBSやテレ朝にも後れをとってしまったバラエティ番組の立て直しが急務だろう。

「楽しくなければテレビじゃない」に何を加えて付加価値を高めていくのか。フジの知恵と実行力に期待したい。
(文=鈴木祐司/次世代メディア研究所代表)

フジテレビが連ドラで快挙、反転攻勢か…カギ握るバラエティは視聴率トップ10入りゼロのページです。ビジネスジャーナルは、連載、バイキングフジテレビ日本テレビの最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

BJ おすすめ記事