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大江英樹「おとなのマネー学・ライフ学」

サラリーマンは絶対に副業をやったほうがいい、これだけの理由…定年後の人生が輝く

文=大江英樹/経済コラムニスト

(2)定年後に向けた準備となる

 次に、副業をやっていくことで定年後の働き方の選択肢が増えるということがあります。特に50代以降は定年後を見据えた過ごし方、働き方を考えるべき時期です。多くの人は同じ会社に残って再雇用で働くというパターンが多いようですが、私の経験から言っても、それではあまりにも楽しくありません。自分でやりたいこと、やってみたかったこと、そして現在の自分の本業の知見や人脈を活用して新しい仕事をやってみるということもありです。

 そうした副業が定年後はそのまま本業に変わるということも起こり得るのです。最近『定年後』(中央公論新社)という本が大ヒットした楠木新氏も、現役サラリーマン時代から続けていた執筆活動が定年後に本業になったといいます。少なくともパターン化された定年後の再雇用という働き方よりも、ずっと生き生きと働けるのは間違いないでしょう。

(3)新しい人脈ができる

 副業を行った結果として、会社の外に今までにはない新しい人脈ができる。これも副業を行うことで生まれる大きなメリットだと思います。仕事でも趣味でも人とのつながりは多いに越したことはありません。仮に副業がそれほどうまくいかなくても、それを通じて知りえた人脈が新しい仕事につながったり、今の自分の仕事に活かせたり、ということも十分あり得るからです。もちろん、副業を行うことで収入の多様化が図れるということも見逃せません。会社員だからといって、地位が安定しているとは必ずしも言えない現代においては、リスク管理の意味でも副業は大いにやるべきだと思います。

 日本の会社員はよく「仕事人間」であり、それはあまり良いことではないと言われますが、私はこれは正しくないと思っています。日本の会社員の多くは仕事人間なのではなく、会社人間なのです。そして仕事人間でいることは決して悪いことではなく、会社人間でいることが問題なのではないでしょうか。そういう意味では多くの人が副業を持つことによって会社人間から脱却し、自分の仕事を楽しんでできるようになる可能性が高まるといっていいと思います。
(文=大江英樹/経済コラムニスト)

大江英樹/経済コラムニスト

大江英樹/経済コラムニスト

1952年、大阪府生まれ。野村證券で個人資産運用業務や企業年金制度のコンサルティングなどに従事した後、2012年にオフィス・リベルタス設立。日本証券アナリスト協会検定会員、行動経済学会会員。資産運用やライフプラニング、行動経済学に関する講演・研修・執筆活動を行っている。『定年楽園』(きんざい)『その損の9割は避けられる』(三笠書房)『投資賢者の心理学』(日本経済新聞出版社)など著書多数。
株式会社オフィス・リベルタス

Twitter:@officelibertas

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