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『ハゲタカ』は『グッド・ドクター』並みの温かみのある良質なヒューマンストーリーである

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木曜ドラマ『ハゲタカ』公式サイト(テレビ朝日)より

 綾野剛が主演を務める連続テレビドラマ『ハゲタカ』(テレビ朝日系)が8月23日に第6話を迎え、平均視聴率9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)をマーク。今回で物語の第2章を終えたが、数字は前週第5話の9.9%から0.4ポイント減少し、自己ワーストを更新してしまった。

 一方、『ハゲタカ』終了直後にフジテレビ系で放送された『グッド・ドクター』第7話は、平均13.0%の自己最高視聴率を記録。『グッド・ドクター』では、山崎賢人が小児外科の研修医として働く主人公を演じるが、綾野も過去に主演作『コウノドリ』(TBS系)シリーズで産婦人科医を好演している。しかし、『グッド・ドクター』の好調ぶりは、『コウノドリ』の成績すら超える可能性を感じさせる。『ハゲタカ』は、ここから巻き返し、そんな『グッド・ドクター』をさらに上回ることができるだろうか。

 綾野演じる主人公・鷲津政彦は、これまでに代表を務めていた外資系投資ファンド「ホライズンジャパン・パートナーズ」を離れ、新たに「サムライファンド」を設立。米国の巨大軍需産業ファンド「プラザ・グループ」に狙われる大手電機メーカー「あけぼの」を守るため、第6話は壮絶な駆け引きを繰り広げた。

 プラザ・グループを後ろ盾に持つPCメーカー「ファインTD」とあけぼのが統合の動きをみせたため、鷲津はあけぼのへのTOB(会社の経営権の獲得などを目的とした株式公開買い付け)を宣言。同時に、あけぼの現経営陣とファインTDの滝本誠一郎社長(高嶋政伸)を非難するコメントを出した。滝本は恫喝や泣き落としで抗うも、鷲津はまったく動じない。

 そこで滝本は、マスコミを使って鷲津を批判する報道を行わせたが、鷲津もマスコミを利用して「ファインTDの背後には、アメリカ最大の軍需産業ファンドが潜んでいる」と告発。やがてプラザ・グループが直接あけぼの買収に乗り出し、サムライファンドは資金力の差で負けるとみられていたが、鷲津は“ある情報”をつかんでおり、その裏付けを成功させて逆転した。

 この逆転劇でファインプレーを見せたのは、第4話で鷲津を裏切ったアラン・フジタ(池内博之)だった。アランはもともと鷲津の優秀な部下でありながら、いつしか反発心を抑えきれなくなり、鷲津からホライズンジャパン社長の座を奪ったものの、第5話で暴走した結果、自分も会社から解雇されてしまう。

 今回、鷲津があくまでもビジネスとしてアランに再接触したことは「さすがだな」と感心させられたが、アランが「迷惑をかけたお詫びに」と、すでに手に入れていたプラザ・グループの不正に関するデータを提供ところをみると、ちゃんと改心した様子。また、この時にアランが「何年あなたのナンバー2をやってきたと思ってるんですか」と言いつつ、鷲津からサムライファンドに誘われても「お断りです」と笑ったところに、彼のプライドだけではなく鷲津へのリスペクトが感じられて良かった。

 同ドラマはお堅いように見えて、こうした温かみのあるヒューマンストーリーも散りばめられている。今回でいえば、あけぼの社員から会長への絶対的な信頼や、「日光みやびホテル」の社長・松平貴子(沢尻エリカ)と従業員の良い関係性が垣間見えて良かった。だが、どうしても「経済ドラマ」のイメージが、一部視聴者層を取り逃しているのかもしれない。医療モノも難しいセリフは飛び交うが、経済モノより「感動」のイメージに結びつけやすいのは確かだ。そういう意味では、『ハゲタカ』より『グッド・ドクター』のほうが有利な状況なのかもしれない。

 第3章の幕開けとなる次週は、高視聴率で仕切り直せるだろうか。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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