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1点につき100万円、合格は寄付金次第…医学部入試、裏口入学と男女比調整が常態化の理由

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――寄付金の相場はどのぐらいですか?

細井 相場は決まっていません。金額はその年度次第です。合格ボーダーラインに何人いるかで、1点につき50万円だったり、100万円だったりと。それから寄付金の予算を組んでいる場合、ボーダーラインに10人いるのなら予算額を10等分して金額を設定しているとも考えられます。ボーダーラインにいる受験生には他の大学に合格している人も多いので、どちらの場合も大学側は「寄付金に協力していただければ入学の手続きに入れますが、いかがですか?」と投げかけをしているのです。

――大学関係者と受験生の保護者を仲介するのは、どのような人でしょうか。

細井 医学部専門予備校が裏口入学を斡旋しているという話は昔からあります。高額な月謝はそれを裏付けるものともとらえられますね。国会議員秘書が仲介していると聞いたことがあります。彼らは豊富な人脈を持っていて、僕も何度か食事をしたことがありますが、「会社を上場したければ僕に言ってくれ」などと政治力を背景にした相談を促しています。そのなかに裏口入学の案件も含まれているのでしょう。

 今回の東京医大の裏口入学では元医療コンサルティング会社の役員が仲介しましたが、医療コンサルタントなら大学病院関係者とのパイプに加えて、医療法人理事長とのネットワークも持っている。知り合いの理事長の子供が医学部を目指しているという情報を耳にしたら、「大学に話を通しましょうか?」と打診する場合もあるではないでしょうか。

――裏口入学が行われやすい大学には、何か特徴があるのでしょうか。

細井 推薦入学の多い大学では、裏口入学が行われやすいといわれています。推薦入学には一次試験すらなく、学校の成績、小論文、面接、それから総合試験と呼ばれる適性試験が行われますが、どの試験も客観的な基準に基づく採点は難しいです。それから推薦入学では筆記試験の問題が非常に簡単で、得点差がつかないケースが多いのですが、これはあくまで「筆記試験を行っていますよ」という体面を保つためだけに行っているからです。

 つまり得点差をつけられないので、小論文や面接などで主観的に差をつける仕組みにして、入学者をコントロールできるようにしているのです。とくに偏差値の低い私立大学は20~30名の推薦枠を設けているので、寄付金や裏口入学の温床があるととらえられても仕方がありません。

 それから地方の偏差値が低い一部の私立医科単科大学でも、なんらかの調整が行われているといわれています。地方の医師不足を背景に地域枠を設けた医学部も、寄付金を条件にした入学が行われている可能性があります。地域枠は、その地域で一定期間働くことを条件に学費を免除したりする“奴隷制度”のような仕組みになっていて、多少学力が低くても医師国家試験に合格できさえすれば、人材を地域にロックして、医師として稼働させることができます。
(取材・文=小野貴史/経済ジャーナリスト)

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