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南清貴「すぐにできる、正しい食、間違った食」

ペットボトル茶の健康リスク…カテキンや国内で使用の農薬、欧州では販売禁止の国も

文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事

 お茶は、製茶の段階で茶葉を洗うことはしないので、付着している農薬はそのままお茶になってしまいます。そのため、そもそもお茶を栽培するのなら、無農薬であるほうがいいわけですが、そんなお茶は極めてわずかです。

 使われている農薬はネオニコチノイド系といわれるものが増えてきていますが、これは、ヨーロッパでは使用禁止の国がほとんどです。それは、ネオニコがミツバチの大量死に関係しているという理由からですが、逆に日本ではネオニコの規制がどんどん緩くなり、さらには国がネオニコの使用を奨励しています。また、ネオニコは水溶性のため、河川や海にまで流れ込み、汚染して生態系に悪影響を及ぼすことも懸念されています。人体にも悪影響があることがわかっていますが、ネオニコは日本で栽培されている緑茶の茶葉からも検出されています。ちなみに、同時に調査されたスリランカ産のお茶からは、検出されていません。

 ヨーロッパでは、このような農薬が検出される日本の茶葉を輸入禁止にしている国もあります。それを日本人は平気で飲んでいるのが実態です。

 そもそも、私たちは、なんのためにお茶を飲むという習慣を持ったのでしょうか。さまざまな理由があるとは思いますが、総じて言えることは、その習慣が健康に良い影響を与えるからだと思います。それにもかかわらず、飲んだら健康を害するようなものを、あえてお金を払って買って飲む必要があるのでしょうか。
 
 お茶を飲むことに意味があることを知り、習慣として続けるのであれば、良いお茶、つまり農薬などを使わずに育てられたお茶を、自分で淹れて飲むのがいいと思います。

 春日のお茶が、いつまでも安全で、おいしく飲めることを、一岐阜県民として願うばかりです。さて、原稿を書き上げたので、お茶でもいただくことにします。
(文=南清貴/フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会代表理事)

南清貴

南清貴

フードプロデューサー、一般社団法人日本オーガニックレストラン協会
代表理事。舞台演出の勉強の一環として整体を学んだことをきっかけに、体と食の関係の重要さに気づき、栄養学を徹底的に学ぶ。1995年、渋谷区代々木上原にオーガニックレストランの草分け「キヨズキッチン」を開業。2005年より「ナチュラルエイジング」というキーワードを打ち立て、全国のレストラン、カフェ、デリカテッセンなどの業態開発、企業内社員食堂や、クリニック、ホテル、スパなどのフードメニュー開発、講演活動などに力を注ぐ。最新の栄養学を料理の中心に据え、自然食やマクロビオティックとは一線を画した新しいタイプの創作料理を考案・提供し、業界やマスコミからも注目を浴びる。親しみある人柄に、著名人やモデル、医師、経営者などのファンも多い。

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