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筈井利人「陰謀論を笑うな!」

ネット企業、政府批判を「検閲」の動き…背後にちらつく米国政府の圧力

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「排除」は一人では終わらない


 ネット企業側は今回の措置について、具体的な例を明示していない。たとえばフェイスブックは声明文で、インフォウォーズの複数ページの投稿を調査し「暴力を賞賛していることが当社の指針に反し、トランスジェンダー、イスラム教徒、移民などの人々の描写に非人道的な言葉を使っていることがヘイトスピーチに関する指針に反する」ために閉鎖を決めたとだけ説明する。

 一方で、明らかに暴力を賛美し、脅迫しているように見えても、なぜかお咎めなしのケースもある。たとえば、トランプ政権の閣僚を攻撃するよう自分の支持者に公然と呼びかけたマキシン・ウォーターズ下院議員(民主党)には何も起きていない。ドイツの独裁者アドルフ・ヒトラーを「偉大な人物」と呼んだイスラム教指導者、ルイス・ファラカン氏はアップルの配信サービスを利用している。

 しかし不明確な根拠に基づく閉鎖をジョーンズ氏1人に対して許せば、ほかの情報発信者が同じ目に遭わない理由はなくなる。実際、すでにジョーンズ氏と同時期に排除された利用者が3人もいる。

 3人とは、元米国務省職員で同省の浪費と不祥事を内部告発したピーター・バン・ビューレン氏、反戦ニュースサイト「アンチウォー・ドット・コム」のラジオ司会者スコット・ホートン氏、自由主義的なシンクタンク、ロン・ポール研究所で事務局長を務めるダニエル・マクアダムス氏である。極右と呼ばれるジョーンズ氏とは政治信条が大きく異なる。いずれもツイッターのアカウントを凍結された(バン・ビューレン氏を除く2人はその後、復活)。

 バン・ビューレン氏のアカウントが凍結されたままなので正確な経緯は不明だが、政府が嘘をつくというテーマについて同氏と主流メディアのジャーナリストとの間で激しいやり取りがあり、そこでバン・ビューレン氏が「嫌がらせ、脅迫、恐怖」によって相手を黙らせようとしたという(同氏は否定)。ほかの2人はこのやり取りにかかわったという。

 バン・ビューレン氏は今回の出来事について述べた記事で、ヘイトスピーチを理由とした言論規制をこう批判する。

「ヘイトスピーチとは、検閲推進派が人に見聞きさせたくないものをなんでも表現できる便利な言葉だ。とても柔軟で、だから危険きわまる。マッカーシズムの赤狩り旋風が吹き荒れた1950年代、誰かを黙らせるには共産主義者のレッテルを貼ればよかった。今はそれがヘイトスピーチだ」

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