女性の“婚活”をポップに描いた連続テレビドラマ『サバイバル・ウェディング』(日本テレビ系)。主演女優の波瑠のほか、ファンが急増中の若手俳優・吉沢亮や人気イケメン俳優・伊勢谷友介なども出演し、インターネット上でも注目されているが、9月8日に放送された第8話の平均視聴率は7.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)だった。この数字は、前週第7話でマークした9.7%から2.3ポイント減少したばかりか、自己ワースト記録となる。
同ドラマの主人公・黒木さやか(波瑠)は、30歳目前で婚約していた石橋和也(風間俊介)と破局する。もともと出版社勤務で男性誌のグルメ記事を担当していたさやかは、寿退社を撤回して復職させてもらおうと試みるも、新たに配属されたのは人気女性誌「riz」の編集部だった。
同誌の編集長・宇佐美博人(伊勢谷友介)がさやかに課したのは、体当たりで婚活に挑み、それをコラムで連載しつつ「半年以内に結婚する」という難題だった。弱気なさやかとは対照的に、宇佐美は常に強気な態度で“独特だが的確なアドバイス”を伝授する。次第に、さやかは自分と向き合えるようになり、仕事を通じて知り合った広告マン・柏木祐一(吉沢亮)を強く意識するようになっていった。
こうして、さやかは祐一と何度もデートを重ねるほど仲良くなるものの、自分たちが“恋人として付き合っている状態なのか、否か”はハッキリしないまま……。第8話でも、宇佐美はさっさと確かめることを推奨したが、さやかは「怖い」と思い悩んでいた。
一方、彼女の自宅には福岡から上京してきた母・美恵子(財前直見)が泊まっており、デートでさやかを家まで送った祐一と美恵子が鉢合わせする。強引に祐一を家に上げたり、質問攻めにしたり、タッパーに詰めた手料理を持ち帰らせようとしたりする母に、さやかは思わずキツく当たってしまう。しかし、翌日、美恵子と偶然会ったという和也から“母の親心”を聞かされ、さやかは母に謝罪するのだった。
母や宇佐美に背中を押されて前向きになったさやかは、再び祐一の気持ちを確かめようと決意する。その結果、祐一から「一緒にインドに行ってほしい」という言葉とともにプロポーズを受けることとなり、ラストシーンはキレイな砂浜で2人にとって初めてのキスをかわした。
この怒涛の展開に、ネットユーザーも「見てるこっちがうれしくて泣きそう」「私もこんなイケメンにプロポーズされたいし、インドでもどこでも行くよ!」「ドラマだとわかっていても、ここまで美男美女のカップルが本気でうらやましい!」「キスシーンが美しすぎる……」「文句なしの神回」などと大盛り上がり。
ところが、同ドラマのホームページで次回の予告を見る限り、ここに来てさやかに“迷い”が生じるという。すでに、ネット上でも「祐一を振るとかあり得ないよ!?」「さやかは黙ってインドに行け!」「祐一とさやかの結婚式が見たい! それでハッピーエンドでいいじゃない!」などと荒れ気味で、「むしろ今回で最終回だったら良かったのに……」との声も少なくない。
視聴者に「神回」とまで言わせた第8話でさえ視聴率が振るわなかっただけに、第9話の内容によっては、さらに悲惨なことになるかもしれない。おそらく多くのネットユーザーとって、もはや“さやかの幸せ”よりも“祐一の幸せ”のほうが重要なのだろう。
(文=美神サチコ/コラムニスト)