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スルガ銀行、偽装第一主義の狂った経営様式…通常では考えられない組織、誕生の要因

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スルガ銀行不正融資問題 第三者委員会の調査結果を受け会見(写真:東洋経済/アフロ)

 静岡県を拠点とするスルガ銀行は、シェアハウス投資家への不適切融資問題が発覚するまで、「わが国を代表する優良金融機関の一つ」といわれてきた。金融庁の森信親前長官が同行を「地銀のお手本」と評価したのはよい例だ。事実、同行の収益性は他の金融機関を大きく上回ってきた。

 そのスルガ銀行の実体が明らかになりつつある。第三者委員会が公表した調査報告書を見ると、通常では考えられない行動様式が組織全体に広がっていたことがわかる。それを考えるキーワードは、コンプライアンス(法令遵守)意識の欠如と、創業家出身の経営者支配だ。端的に言えば、トップの指示次第で、企業(組織)は法令遵守の精神を無視する懸念があるということだ。

 スルガ銀行の問題発覚を受けて、わが国金融機関は法令及び内部のガイドライン等を遵守していたかを客観的に見直すべきだろう。現在、超低金利といわれるほどに短期から超長期までの国債利回りが低位に推移し、金融機関の収益獲得は容易ではない。相対的に高い利回りを確保するために不動産向けのローン事業を重視してきた金融機関は多い。各金融機関が、過度なリスクテイクなどがなかったかを冷静に検証する意義は大きい。

 また、スルガ銀行の問題は、企業のコーポレートガバナンス(企業統治)の役割を考えるためにも重要だ。突き詰めていえば、ガバナンスの強化には経営者のコミットメントが欠かせない。わが国でそうした認識を持つ経営者が増えることを期待したい。

スルガ銀行全体の極端に低いコンプライアンス意識

 
 スルガ銀行の不適切融資の実態は、同行全体でコンプライアンス意識が極端に低かったことの表れだ。その意識が欠如していたといってもよい。なお、コンプライアンスとは、法令遵守に加え、社会規範(常識、倫理・道徳観)に従うこと、社内や業界ルールを守ることの3つの要素から構成される。 

 第三者委員会の報告書を通読した印象は、スルガ銀行がコンプライアンスを無視してきたということだ。通常、金融機関は貯金の残高や収入証明などを基にローンを提供する個人の信用力を審査する。信用審査を厳密に行うことは、金融機関のリスク管理に欠かせない。

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