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ソフトバンク、莫大な利益累積サイクル…資金調達計画に暗雲、上場廃止説も

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投資会社化が加速するソフトバンクグループ

 サウジの異変は、SBGにも影響が及ぶ。PIFはソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)に450億ドル出資することで合意しているからだ。

 SBGは投資会社色を強めている。18年4~6月期連結決算の営業利益は、前年同期比49%増の7149億円と過去最高を更新した。昨年立ち上げた10兆円規模の投資ファンド、SVFを中心とする投資事業が牽引した。今後は人工知能(AI)分野へ重点的に投資する。

 その一方で、事業会社の本体からの切り離しを進める。米携帯電話スプリント・コーポレーションはTモバイルと合併。国内の通信子会社、ソフトバンクを年内に東証一部に上場させ、最大2兆5000億円規模の資金調達を目指す。このように、SBGの投資会社化に一段と拍車がかかる。

「営業利益、純利益の増加分の大半はビジョン・ファンド。成果の先駈けが一部あらわれ始めた」と孫氏は語る。業績好調で株価は8月8日、一時、1万600円となった。株式分割を考慮すると、IT(情報技術)バブル崩壊直後の00年3月以来、18年5カ月ぶりの高値水準。このままの勢いを持続できれば、SBGの年間の営業利益は、トヨタ自動車を上回り日本一になる。

 孫氏には後継者がいない。15年、ニケシュ・アローラ氏を後継者含みで副社長に起用したが、16年の株主総会直前にアローラ氏はソフトバンクを去った。3人の後継候補を決めたが、「帯に短し、襷に長し」の状況だ。

 こうした事情から、「孫氏がSBGの社長の椅子を下りることを決断したら、東証上場を廃止するのではないか」(大手証券会社の首脳)という推論が成り立つ。理由は孫氏以外、SBGの経営をハンドリングできる人物がいないからだ。SBGの株式を非公開にして経営の自由度を高め、名実ともに投資会社に大変身する。そのために、この夏、マスク氏の動きを注視していたのだ。

 孫氏は今後、第二弾、第三弾の10兆円ファンドを立ち上げ100兆円規模にする計画だ。PIFと二人三脚で取り組むことになっている。

 マスク氏の株式非公開化計画は、PIFからのMBO資金調達が不透明となり、17日間で挫折した。そんななかで、孫氏は10兆円ファンドを次々とつくっていくことができるだろうか。

 マスク氏の失敗を糧として“孫氏の商法”を貫徹できるのか。仮に、SBGが上場廃止に経営のカジを切れば、東京証券取引所はパニックとなることが容易に予想される。
(文=編集部)

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