NEW

『SUITS』は『東京ラブストーリー』への冒涜だ…織田と鈴木、ただのオジサン&オバサン

【この記事のキーワード】

, ,

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 ドラマのつくりというか空気感が、昨年大コケした月9の『突然ですが、明日結婚します』や『民衆の敵〜世の中、おかしくないですか!?〜』と同じなのだ(そういえば、『突然ですが』に出演していた中村アンが画面に出るたびに、その大コケを視聴者に思い出させてしまうのも、なんかとっても悪いほうに影響しているような気がする)。

 また、敏腕弁護士が、天才的な頭脳を持つフリーターを偽の弁護士に仕立て上げ、タッグを組んで暴れ回るという設定自体は非常に面白いと思うのだが、そのハチャメチャな設定がまったく生かされておらず、極めてフツーで中途半端、生煮え感が否めない。もっと振り幅を大きくして、『コンフィデンスマンJP』くらいハチャメチャな展開にすることもできただろうに、「えっ? これだけ?」と肩透かしをくらった気分に陥ってしまう。今後、もっと“ブッ飛んだ”ドラマになっていけるかが、カギを握っているのではないか(ちなみに『コンフィデンスマンJP』は一見するとハチャメチャなのだが、毎回ラストでしっかりと散らばった物語が整理整頓されて、見事なオチにつながっていたのだなと、改めて気付かされた。その『コンフィデンスマンJP』でブレイク(?)した小手伸也だが、今回『SUITS』では登場が多いのは嬉しいね)。

 第1話でも、敵対する相手弁護士の息子が大貴が司法試験で替え玉を務めたことを知り、それによって甲斐が間一髪のところで救われるというオチも、ただの偶然頼みだし、そもそもメールの捏造が簡単にバレて窮地に立たされるなんて、弁護士としてはあまりにダメダメ過ぎて全然“敏腕”に見えないのも難点だろう(織田の演技がとにかく“クサい”のも気になるし)。

 そして何より同ドラマの最大の欠点は、織田と鈴木が27年ぶりに共演するということで話題を呼んでいるにもかかわらず、“2人が共演する必然性”がまったく感じられないということだろう。『東京ラブストーリー』では、織田と鈴木は“お互いに愛し合いながらも一緒になれない男女”という役回りで、そのラブラブぶりやすれ違い、そして迎える破局に日本中の若者が一喜一憂したわけだが、今回は“ただの上司と部下”。せっかく共演させるのであれば、もう少し『東京ラブストーリー』の要素を使うなり、なんなりがあるのではないか。

 そう、「なんで、共演させたの?」という大いなる疑問が、ドラマを見ている間ずっと頭から払拭できないのだ。また、『東京ラブストーリー』での若くて輝きまくっていた2人の印象が強烈に残っているだけに、余計に織田は“ただのオジサン”、鈴木も“ただのオバサン”に見えてしまうのも残酷だ……。

 そもそも、ドラマの持つ熱量や脚本の巧妙さ、手に汗握る展開、心に響く一つひとつのセリフのやりとりの絶妙さなど、どれをとっても『SUITS』は『東京ラブストーリー』の足元にも及ばない。『東京ラブストーリー』への冒涜でしかないように感じる『SUITS』なのだが、せっかくの“カンチとリカの27年ぶりの共演”にもかかわらず視聴率が大コケしてしまったら、こんなに悲しいことはない。
(文=米倉奈津子/ライター)

『SUITS』は『東京ラブストーリー』への冒涜だ…織田と鈴木、ただのオジサン&オバサンのページです。ビジネスジャーナルは、エンタメ、SUITS東京ラブストーリー織田裕二の最新ニュースをビジネスパーソン向けにいち早くお届けします。ビジネスの本音に迫るならビジネスジャーナルへ!

Ranking
  • エンタメ
  • ビジネス
  • 総合
BJ おすすめ記事