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“超展開”を見せた『黄昏流星群』、プロデュース面で痛恨の「ズレ」

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黄昏流星群 - フジテレビ」より
 キャッチコピーは、「運命の人なんて、何歳で出会うかわからないから、怖いのだ」。人生の折り返し地点を超えた男女が恋に落ちる様子を描いた連続ドラマ黄昏流星群 人生折り返し、恋をした』(フジテレビ系)という作品、そして、初回平均視聴率7.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)と聞いて、どう思うだろうか。


「おもしろそう」か「興味ない」か、「意外」か「順当」か。残念ながら、ネット上の声はネガティブな後者が大半を占めている。

「おっさん、おばさんの恋愛ドラマ、しかも不倫なんか見るか」と言うことなかれ。今回は年齢層こそ少し高いが、「夫婦の葛藤と不倫」というテーマは、これまで『木曜劇場』(フジテレビ系、毎週木曜22時~)で10作超が放送されてきたお家芸なのだ。

『結婚の理想と現実』(中村雅俊、田中美佐子主演)、『親愛なる者へ』(浅野ゆう子、柳葉敏郎主演)、『Age,35 恋しくて』(中井貴一、田中美佐子主演)、『ミセスシンデレラ』(薬師丸ひろ子主演)、『小早川伸木の恋』(唐沢寿明主演)、『不信のとき~ウーマン・ウォーズ~』(米倉涼子主演)、『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(上戸彩主演)などが放送されてきただけに、今作はフジテレビと『木曜劇場』の原点回帰といえる。

 つまり、「テーマが悪いわけではない」ということ。初回を見た限りでは、「プロデュースのベクトルが少しずつズレてしまったのでは?」と思わせるポイントが3点あった。

役のキャラが本人のイメージを上回れず


 最大のズレは、キャスティングとキャラクターの相性に表れている。

 佐々木蔵之介は50歳の今なお独身で、恋の噂さえほとんどないタイプの俳優だが、演じるのは妻子がいながらも不倫してしまう銀行マン・瀧沢完治。中山美穂は子の親権を失う離婚とその後の奔放な恋愛が記憶に新しいが、演じるのは夫を献身的に支え、懸命に子育てする瀧沢真璃子。黒木瞳は過去のゴシップが今も尾を引いている状態だが、演じるのは親の介護で人生を犠牲にし、社員食堂で粛々と働く目黒栞。

 いずれも、本人のイメージと演じる役のキャラが見事なまでに真逆であり、「無理がある」と感じてしまう視聴者は多い。役のキャラが本人のイメージを上回ることができればなんの問題もないが、初回では完治と真璃子と栞ではなく、蔵之介と美穂と瞳の三角関係に見えてしまったのだ。

 視聴者が役のキャラに集中できなければ、必然的にラブストーリーの肝となるドキドキや共感は得られにくくなってしまう。ベテラン俳優といえども、プロデュースのサポートが得られなければ、視聴者の先入観を変えるのは難しい。3人にとっては、「思っていた以上に難しいタイプの役だった」ということではないか。

スイス・マッターホルンを旅する時代のズレ


 筋書きの面でも、「視聴者が感情移入しづらい」というプロデュースのズレを感じた。

 完治は若くて美しい秘書・篠田薫(本仮屋ユイカ)から迫られても、「不倫はしない」ときっぱり断っていたのに、左遷されたとたん、旅先で出会った栞と浮気しようと思ってしまった。傷心とはいえ、自分勝手で軽い主人公だったのだ。

 しかも、その旅先は居酒屋の氷から連想して向かったスイスのマッターホルン。完治は栞を探したが、見つけられなかった。帰国後に気を取り直して出向先の会社を訪ねたのはいいが、なぜか社員食堂に入り、そこで栞と再会する。左遷、スイス、出向先、食堂……4つの偶然が重なるという“超展開”だった。

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