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高橋篤史「経済禁忌録」

東京弁護士会・非弁護士取締委員会の弁護士に家宅捜索…非弁業者に蝕まれる業界の闇

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「Gettyimages」より

 非弁業者の闇はどこまで解明されるのか――。

 9月20日、大阪地検特捜部は広告代理店「HIROKEN」(東京都目黒区)や取引先の「あゆみ共同法律事務所」(東京都千代田区)の大阪事務所などを弁護士法違反容疑で家宅捜索した。弁護士資格がない事務員に債務整理業務を行わせていたとされる。

「前々から非弁業者と疑われていた3大業者のうちの1社」――。貸金業界関係者はHIROKENについてそう話す。非弁業者とは、広告代理店や経営コンサルタント業を表向きの看板としつつ、食えない弁護士や司法書士に寄生して「非弁活動」や「非弁提携」で荒稼ぎを行う業者を指す。

 一般に非弁業者は、顧客の紹介数や回収金額の多寡などに応じ広告料などの名目で法律事務所から周旋の対価を吸い上げ(=非弁提携)、ひどい場合には事務長などの肩書で責任者を派遣して実務全般を取り仕切り、スタッフを派遣して法律事務を自らの手で行う(=非弁活動)。こうなると、弁護士は単なる名義貸しだ。こうした行為は、顧客など関係者の利益を損ない、ひいては法律秩序を乱しかねないため、弁護士法で厳しく禁じられている(司法書士も同様の行為は、司法書士法、および日本司法書士会連合会が定める司法書士倫理で禁じられている)。

 にもかかわらず、過払い金返還ブームが盛り上がったここ10年で、そうした業者は水面下で急増した。「サルでもできる」と言われた過払い金返還請求の単純さや、インターネットの普及による集客のしやすさも非弁業者が跋扈する一因だ。過払い金ブームの一巡で、非弁業者が侵食する法律事務は今日、債務整理やヤミ金業者との返金交渉、交通事故の示談交渉などにも広がっているとされる。

 そうしたなか、「街角法律相談所」なるマッチングサイトで債務整理の集客を行っていたHIROKENは、とりわけ非弁提携の疑いがかねてから囁かれていた業者だった。送客数に応じ成果報酬を受け取っているのではないかと見られていたからだ。前出の関係者によれば、街角法律相談所に5月時点で登録されていたのは、冒頭のあゆみ共同法律事務所はじめ弁護士事務所が7事務所、司法書士事務所が12事務所の計19事務所に上る。

 今回、司直の手が入ったことで、HIROKENによる違法行為の有無については早晩シロクロが付くはずだが、前述の3大業者のうち別の1社をめぐっても先頃、不可解な動きがあったところだ。ここではその業者を仮にA社と呼ぶことにしよう。

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