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『リーガルV』現役弁護士も驚嘆&ハマる!超巧妙さ&奥深さを100倍楽しむ方法! 

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「まず、あの状況だと不当解雇と見なされるのは間違いないです。裁判官が10人いたら9人は不当解雇だと言いますね。ただ、100億円となると額が大き過ぎて、恐喝か強要罪になってきます。せいぜい100万円単位であれば、通常の不当解雇に基づく損害賠償請求と見なされます。

 ただ、今回特許が絡んでいますね。従業員がその職務の上で特許を取るに値する発明をした場合、これは職務発明といって、就業規則などでルール化しておけば特許を受ける権利は会社が取得します。ところが青色発光ダイオードの件などで何回か法律が変わって、従業員が発明した場合には、確かにその人が特許権者になることはできなくて法人特許になるのですが、相応の報償金をもらうことができるようになりました。それを絡めて、安田の不当解雇の損害賠償や特許の報償金として100億円を請求するという話だったら、これはOKです。

 さらに、特許をめぐる内紛の告発について会見をやりますというのが、2つあっても別に問題ないです。分けても分けなくても同じ。不当解雇の損害賠償や特許の報償金として100億円を請求する、なお記者会見もやります、と1通の文書で伝えてもなんら問題はないです」

 海崎弁護士は「こっちの負けですよ」と言うが、本当にこれで負けなのだろうか? 対抗手段はないのだろうか?

「そのあたりも、ドラマとしてはよくできています。あそこで『いやー、なにくそ』とか『こんなの勝てますよ』って言うのは、三流の弁護士です。特許の報償金でこれくらいの額が発生するだろうというのを理解した上で、記者会見をやられた時の会社側、そして会社のステークホルダーのダメージを天秤にかけて、和解交渉をしましょうと一瞬で落としどころを判断するのは、企業法務に長けた大手の法律事務所のエリート弁護士です。

 それに『負けですよ』と言ってますけど、負けではないでしょうね。特許の報償金はもともと払わなきゃいけないもので、それは300億円でもおかしくない。100億円というのはいい値かもしれませんよ。小鳥遊は100億円をふっかけておいて、落としどころは3億だと言っていましたけど、3億円で解決したなら、これはむしろ完全に会社の勝ちです」

検察官と裁判官は一体?

 裁判というのは検察側と弁護側が対等にやり合って、裁判官が判決を下すものと思われている。ドラマでは、まるで検察官と裁判官が一体になっているように描かれている。

「東京地裁には刑事部が23部まであって、東京地検にも公判部が18部程度あって、それがセットになっているんです。弁護士は事件ごとに変わりますけど、裁判官と検察官はいつも同じです。それでちょっとなんかあると、検察官が裁判官室に行って打ち合わせとかしてますからね。修習生の時に、『これいいのかな』と思ったくらいです。

“A庁上がり”という法曹界の業界用語があります。検察官は最初100人単位で、東京地検や大阪地検などの大規模庁に配属されます。ここに2~3年いた後、地方に行きます。地方で経験を積んでもう1回、大規模庁に戻ってきます。これをA庁上がりといいます。やっと法廷になじんできた検察官ということですね。ベテランの裁判官は、A庁上がりの検事が自分のところの新しい担当になると、しっかりと教え諭すような態度を取ったりするんですよね。弁護人に対してはもっと厳しいですから。刑事手続きに関して、知らないことがあると、あからさまにバカにしてきますから」

 ドラマでは青島らが現場に行って検証したり、目撃者を探すためにチラシを撒いたりするが、現実に弁護士がそのようなことをするのだろうか。

「これはよく聞かれることですけど、どんな法廷ドラマでも1週間に1個しか事件をやってないじゃないですか。現実の弁護士は、1人で何十件も抱えているんですよ。だけど、ドラマだからできることとはいえ、あれだけのバイタリティを持ってフットワークよく活動する弁護士はかっこいいですよね。すべての案件に対してあれだけ動くのは難しいですけど、交通事故の目撃者を探すということは、私もやったことあります。現場に、事故を目撃した人は連絡くださいと看板を立てたり、事故が起きた同じ時間帯にチラシを配ったりしました。それはやるべきでしょうし、弁護士としてあるべき姿だと思います」

 京極法律事務所にはパラリーガルとして、元銀行員の伊藤理恵(安達祐実)、元警備員の馬場雄一(荒川良々)が勤務する。「法律を勉強している者がなるのがパラリーガル」というイメージがあるが、これはどうなのだろうか。

 インタビューにオブザーバーとして参加いただいた、ALG&Associatesでパラリーガルとして働く磯嵜亜矢子さんに答えていただいた。

「私自身も専業主婦でしたし、他の法律事務所から転職してきた人もいますけど、ほとんどが法律に関係ない人ばっかりです。前職は保険外交員、証券マン、ウェディングプランナー、ネイリストと多様です。さまざまな方にお会いできるので、パラリーガルの仕事は刺激的で楽しいです」

 キャストも豪華な『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』だが、今後の展開からも目が離せないドラマである。
(文=深笛義也/ライター)

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