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今さら人には聞けない「フィンテック」「暗号通貨」、基礎の基礎

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 もう今さら人には聞けない、けれどなんだかよくわからない言葉といえば「フィンテック」ではないでしょうか。

 まず、その意味を説明すると、金融を意味する「ファイナンス(Finance)」と技術を意味する「テクノロジー(Technology)」という言葉を合わせた「ファイナンシャル・テクノロジー」が「フィンテック(FinTech)」ということになります。

 しかし、これだけでは意味を理解したことにはなりません。「金融」と「技術」を合わせて今、一体何が起きているのか? そして私たちの生活にどのような影響が及ぶのか?

 フィンテック関連のコンサルティングを手掛ける久田和広氏の『暗号通貨最前線 初心者でもわかるフィンテック入門』(信長出版刊)は、フィンテックの全貌と投資のための有用な知識をもたらす一冊です。

 フィンテックとは一体なんなのか、みていきましょう。

■実はあなたも「フィンテック」を使っているかも?

 実はもうあなたは「フィンテック」を使っているかもしれません。

 例えば、「ペイパル(PayPal)」という決裁サービスの名前を聞いたことはありませんか? 1990年代後半にアメリカで生まれ、すでに世界中で2億人に利用されています。

 仕組みは、ペイパル上に口座を作り、そこにクレジットカードを登録することで、例えばネットショッピングする際に店舗側にカード情報を知らせることなく決裁を行えるというもの。

 「Apple Pay」や「LINE Pay」など、さまざまなオンライン決済サービスが可能ですが、この「ペイパル」は「フィンテック」の先駆者的存在ともいるのです。

 インターネット上に物質は存在しません。小銭が詰まった重い財布を持ち歩かなくとも、スマホ一台あれば決裁ができてしまう。そんな世の中が広がっています。

 そして、こんなに便利なサービスを、人々が放っておくはずはありません。フィンテックという巨大なマーケットの登場に、世界中の国々が国家予算を組み、発展させるためのサポートを行っています。

■貧富関係なく世界に広がる「暗号通貨」をおさえる

 このフィンテックは新たな「通貨」を生み出しました。それが昨年から注目を集めている「仮想通貨」です。「暗号通貨」とも呼ばれ、有名な「ビットコイン」も暗号通貨のひとつと言えるものだと久田氏は言います。

 本書によれば、現在の暗号通貨の市場には15兆円のビットコインが流通しているといいます。最初は海外で使い始めましたが、意外なことに貧しい国でも早くから使われていたといいます。

 ビットコインが盛んに使用されている国の一つが、中南米のカリブ海に位置するキューバ共和国。キューバは社会主義国家ですが、2015年にアメリカと国交が回復までは関係が断絶しており、人もお金もモノも交流することができない状態が続いていました。

 一方、アメリカにはキューバからの亡命者や移民が多く、故郷に住む家族に送金をしたいと考えるものの、送金手段がありません。そこで使い始めたのがビットコインだったというわけです。これまでの「お金」ではない、新たな「お金」がこの暗号通貨なのです。

 通貨のカタチが大きく変わりつつある時代。新たな「お金」への参入は、投資としての側面からも大いに注目されています。

 ただし、その中身は玉石混合。久田氏自身も、フィンテックの世界に入って数年を経て言えることは「特に暗号通貨の道で成功するために一番重要になってくるのは、『正しい情報をくれる人材に会う』ということ」だと述べます。

 本書はフィンテックの概要や歴史から、久田氏おすすめの暗号通貨まで幅広く取り上げており、まさに初心者向けの一冊となっています。ぜひ本書を通して、「フィンテック」の世界を覗いてみてください。
(新刊JP編集部)

※本記事は、「新刊JP」より提供されたものです。

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