
惜しまれながらも9月16日をもって約25年間の歌手人生に終止符を打った安室奈美恵さん。その1年前に引退を宣言してから、多くの関係者やファンを公言する芸能人がコメントを発表するなか、元夫でTRFのダンサー・SAMは沈黙を貫き、一切のコメントを出していない。テレビ局関係者はいう。
「安室さんが引退宣言した2カ月後の昨年11月、SAMが自身のエクササイズ本のPRイベントでマスコミの前に登場した際、終了後に記者たちは安室さんの引退についてコメントを求めましたが、SAMは視線を向けることもなく足早に立ち去っていきました。そして安室さんが引退した後、10月にすでに2回、メディアの前に登場していますが、5日のSAMがプロデュースしたダンスショーのゲネプロ取材、23日のエクササイズ本のPRイベント両方ともに、事前に安室さんについての質問NGを通知され、何も聞けなかったのです」
別のマスコミ関係者も語る。
「これまでSAMがソロで行うイベントでは(安室さんの元所属レコード会社である)エイベックスのパブリシティ(広報担当者)の姿がみられませんでしたが、10月のイベントには、どちらにも来て、『安室さんの質問はやめてください。それだけを言いにきました』と報道陣に言っていましたよ」
なぜここまでSAMと元レコード会社が安室さんに気を遣うのだろうか。レコード会社関係者は、こう打ち明ける。
「SAMも安室さんも、もともと口ベタな性格ですが、余計なことをしゃべって互いに迷惑をかけたくないのでしょう。また、SAMも2015年に一般女性と再婚して、お子さんがいるので、家族のことを考えてのことでしょう。SAMは代々医師の家系で埼玉の名門の家の出で、とても真面目でしっかりと人生設計を立てるタイプ。その証拠に、お年寄りや女性向けのダンススクールやダンス、エクササイズ本などの出版など、精力的に仕事をしています。しかし、ここまで徹底して安室さんの話を避けられると、マスコミからは不満も出るでしょうね」
実際にマスコミとエイベックスの間では、こんな出来事も起こっているという。
「各スポーツ紙にはエイベックス担当の記者がいますが、沖縄で開催されたラストライブ直後の安室さんの動向を報じたある社は、エイベックスから『もう一般人なので、追わないように。勝手に撮影した写真を使うなんてもってのほか』という趣旨のクレームを受けていました。これに対しスポーツ紙のほうは『一般人だったらエイベックスからクレームがくるのはおかしい。安室さん本人からクレームの電話をかけさせてください』と対応していました」(マスコミ関係者)
一時代を築いたスターだけに、“静かな引退”とはいかないようだ。
(文=編集部)