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『SUITS』中島裕翔のシーンで致命的ミス…真似ると危険な織田裕二の「やり手スーツ」

文=石徹白未亜/ライター

 織田裕二主演の月9ドラマSUITS/スーツ』(フジテレビ系)。アメリカの人気シリーズのリメイク版であり、弁護士事務所を舞台にしたドラマだが、タイトル通り「スーツ」の着こなしについてのノウハウも出てくるため、ビジネスファッションの観点からも参考になる。

 個人向けスタイリストで『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。』(CCCメディアハウス)の著者という立場から、『SUITS』をファッションの視点で解説したい。

「下っ端」に見えてしまうスーツの特徴

『SUITS』には「天才肌のルーキー(中島裕翔)」と「やり手で手段を選ばない上司(織田裕二)」が出てくるが、2人の立ち位置の対比はスーツの着こなしからも見て取れる。

・「ペーペーの若造」のスーツ
(1)ラペル(ジャケットの襟の幅)が細い
(2)ネクタイも細い

・「キャリアのあるベテラン」のスーツ
(1)ラペルの幅がある
(2)ネクタイも幅がある

 ジャケットの襟の幅もネクタイの幅も、細いと「若い」印象になる。気をつけたいのが、この「若い」は「若々しい、フレッシュな、さわやかな」という好ましい意味でなく、「若造な、新米な、ちょっと頼りない、チャラい、青二才な」印象になりがちという点だ。

 個人的には、若い人であっても細すぎるラペルはビジネスシーンのファッションとしては勧めない。ビジネスの基本ともいえる「誠実」「信頼」という印象を相手に持たれにくいからだ。

 日本は若いことが尊ばれる価値観が強いため、年齢的に若くない人でも細いラペルのスーツを着ている人をけっこう見かける。しかし、これは若い人が細いラペルのスーツを着るよりも、さらに難易度が高い着こなしだ。細いラペルや細いネクタイは、若者であっても「チャラく」見える。若くない人であれば、「よっぽど若く見せたいんだな」などと思われてしまうだろう。そして、そのような「若づくりのファッション」は、本人の意図に反して「この人はもう若くない」という事実を強調してしまうことになる。

 ここで「そんなの自分らしくない」「個性を殺している」「着たい服も着られない今の日本は抑圧されている」などと言い出すのは本末転倒だ。ファッションは自己表現であり心の解放であると私も思うが、「ビジネスファッション」で目指すのは、その山ではない。

 プライベートとビジネスではファッションの流派が違い、ビジネスファッションには守るべきルールがある。ビジネスファッションで「自己表現」などと言い出すのは、「まわしと髷は抑圧だ」と力士が怒り出すようなものだ。

 派手な帽子がチャームポイントのアパホテル・元谷芙美子社長のように個性を前面に出しているケースもあるが、あれはCMをジャンジャン流すような一大ホテルグループの「社長」だからいいのであり、いわばレアケースだ。そこを履き違えて平社員が真似るのは危険すぎる。

 残念ながら、スタイリストがついているはずのテレビ局のアナウンサーのなかにも、「年齢のわりに、ずいぶんラペルが細いな」と違和感を覚えるケースが多い。いずれにせよ、細すぎないラペルを選んだほうが清潔感のある印象になり、モテやすくなることだけは保証する。

 また、ここで気をつけたいのが「じゃあ、ラペルやネクタイは何cmからOKで、何cmまでNGなのか」という“数値原理主義”だ。数値を基準にするまでもなく、スーツ専門店に行ってさまざまなスーツを見れば「明らかに細すぎる」スーツやネクタイはすぐにわかるので、それを選ばなければいい。ラペルの幅にも流行があるため、ここで「○cm」と定義できるものではないのだ。

『できる男になりたいなら、鏡を見ることから始めなさい。 会話術を磨く前に知っておきたい、ビジネスマンのスーツ術』 「使えそうにないな」という烙印をおされるのも、「なんだかできそうな奴だ」と好印象を与えられるのも、すべてはスーツ次第! amazon_associate_logo.jpg

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