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議論呼ぶフジ『結婚相手は抽選で』、見ていてツラいのに感情移入する視聴者続出

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結婚相手は抽選で | 東海テレビ」より
 野村周平が主演を務める連続テレビドラマ結婚相手は抽選で』(フジテレビ系)が11月3日に第5話を迎える。平均視聴率は第1話が2.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)、第2話が3.4%、第3話で再び2.8%に後退したが、第4話は3.2%だった。このように数字に波があるのは、視聴者の心を不安定にさせる内容だからかもしれない。


 同ドラマの原作は、小説家・垣谷美雨氏の同題作品。日本政府が少子高齢化対策のために打ち出した「抽選見合い結婚法」は、独身で子どもがいない25~39歳の男女が対象となり、本人の年齢プラスマイナス5歳の範囲でお見合いの相手が抽選される。相手が気に入らない場合は2回まで断ることが可能だが、3回断ると「テロ対策活動後方支援隊」に2年間従事しなければならない。

 主人公の宮坂龍彦(野村)も26歳・独身とあって、同法の対象者だ。いわゆるオタク系で人間不信と潔癖症もあり、もちろん恋愛も苦手。そんな龍彦が出会うお嬢様・冬村奈々(高梨臨)は、同法が施行される直前に恋人・銀林嵐望(大谷亮平)に振られ、その後の抽選見合いもうまくいかない。同ドラマでは、こうした男女が国に振り回され葛藤しつつも、それぞれが自分自身や他者と向き合っていく。

 ちなみに、10月27日に放送された第4話では龍彦の過去が描かれ、人間不信や潔癖症のきっかけとなった中学時代の出来事が明らかになった。一方、抽選見合い結婚法担当大臣・小野寺友紀子(若村麻由美)から、該当者が自力で結婚相手を見つけた場合は同法の対象から除外するという改定案が発表されたことで、奈々は嵐望を呼び出し「結婚してください」と申し出る。しかし、嵐望は「母性の強い人」を求めているといい、「奈々には感じられない」として断られてしまうのだった。

 現在の日本社会は実際に少子高齢化が問題視されているが、人々が「結婚したいのにできない」「結婚したくないのにまわりがうるさい」というふうに悩むのは、いつの時代も同じなのではないだろうか。ほかにも、「結婚は流れに任せたい」「本当に結婚したい相手とはいろいろな事情で一緒になれない」など、多種多様な考えや苦悩があるだろう。勢いで結婚できればいいけれど、考えれば考えるほど「むしろ結婚って何?」とすら思えてくる。

 そのため、抽選見合い結婚法は同作の登場人物たちだけではなく、視聴者の心をもかき乱す。龍彦や奈々、第2話に登場した容姿コンプレックスの不動怜子(富山えり子)や、第3話に登場した子どもを産めない花村早苗(平岩紙)、そして、第4話で美容整形したことを暴露され罵倒された真紀(浅野千鶴)などのキャラクターと自分の境遇を重ねたり、そうでなくとも感情移入したりして、胸がキュッと苦しくなる。

 そして、ネット上では、同じような感情を抱きつつも「なぜか目が離せない」といった意見も見られ、「結婚や見合いの意義を考えさせられる」「自分だったらどうするか、シミュレーションしてしまう」などとさまざまな意見が飛び交い、議論を呼んでいるようだ。

 また、奈々が嵐望との復縁を望み、意を決して結婚まで申し込んだのに振られるという流れには、思わず涙が出てきた。これは、シチュエーションが違っても「元彼とよりを戻したい」「私にはこの人しかいないのに、相手はそう思ってはくれない」といった思いを抱えている(抱えていた)人なら、自分のことのようにツラくなるシーンだ。

 なんというか、同ドラマを見ていると、トラウマを突きつけられたり忘れていた過去がフラッシュバックしたりして、精神が削られていく……。物語の内容が悪かったり不快感があったりするわけではないけれど、心がザワついて情緒不安定になってしまう。それが視聴率にも表れているのではないか、と思うのだ。
(文=美神サチコ/コラムニスト)

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