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築地市場解体、周辺エリアが恐れる「ネズミ1万匹」一斉放出&大移動…甚大な被害も

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 東京都は11月中に築地の建屋解体を実施する方針にしており、その解体工事で場内に巣食っていた大量のネズミが一斉に周辺へと移動することが予想されている。

 東京都は、場内に巣食うネズミは約3000匹と想定。全6回の駆除を計画した。これまでに4回、約4万枚の粘着シートを使ってネズミの駆除を実施。1回の駆除で約700~800のネズミを捕獲したという。

 しかし、東京都の見立ては甘いといわざるを得ない。専門家の間では、築地に潜むネズミの実数は東京都の想定を大きく上回る「数千匹」「1万匹」という説も根強い。

 仮に1回の駆除で800匹のネズミを駆除しても、1万匹を全滅させることはできない。生き残ったネズミは短時間で繁殖を繰り返し、ネズミ算式に増殖する。大量のネズミを完全に駆除するのは不可能に近い。築地の建物内には無数の小さな穴や隙間、多くの配管があり、そこに潜むネズミは人の眼を潜り抜けて場外へと飛び出していく。東京都は自分たちの管轄である場内でしかネズミ対策に取り組んでいない。

 ねずみ駆除協議会の矢部辰男会長は、「場内から逃げ出したネズミは、場外に向かうだろう」と推測するが、先述したように場外は商店街のため、東京都はノータッチ。逃げ出したネズミたちが、場外の店を荒らせば大きな被害を生むだろう。いくら管轄外といえども、東京都にとっても、それは大きな打撃だ。

 矢部会長は「最悪の場合には電線・電話線がかじられて、火災などが発生することも想定される」と危惧する。

 また、ネズミが大量に徘徊するというイメージは、風評被害を生む。銀座や日本橋の高級料亭・レストランのイメージはガタ落ちし、経済的な損失も出るだろう。東京都にとっても大きな痛手だ。

 場外のある中央区職員は、ネズミが引き起こす事態に一抹の不安を寄せる。

「場外には複数の商店会と町会があります。築地のネズミ対策は、これらが一丸となったオール築地場外という組織で対応しました。今のところ、ネズミが増えたという報告は聞きません。それでも安心はできません。今後も注視する必要があります」

 前出の矢部会長も、ネズミ対策への甘さをこう懸念する。

「場外近接地にネコ用の餌(固形飼料と缶詰)がたくさん配置されていました。その周囲にはドブネズミの巣穴がたくさんあり、ドブネズミがこの餌を食べているのを目撃しています。ネコの餌は場外の関係者が置いたのでしょうが、無思慮さを感じました」

 たかがネズミだが、その脅威は計り知れない。では、築地のネズミが周辺エリアに分散する可能性はあるのだろうか。

「移動したとすれば、ほとんどが場外市場です。その他の地域には、途中にバリア(幅広い道路や隅田川、長い橋)があるので、分散困難と推測されます」(矢部会長)

 閉場したことで一件落着したかのように見える築地問題だが、11月中に始まる建屋解体以降が真の正念場になるかもしれない。
(文=小川裕夫/フリーランスライター)

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