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いびき、危険な睡眠時無呼吸の前段階の可能性…肥満やアゴの小さい人は要注意

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佐藤誠教授

 ひとくちに「睡眠障害」といっても、過眠、不眠、概日リズム(サーカディアンリズム)睡眠障害、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、いびきなど、さまざまな症状がある。

 1990年代後半から脳内で睡眠・覚醒を制御する物質を探す研究にスポットライトが当たり、日本の研究者によって眠気に関連する物質「プロスタグランジンD2」や、覚醒状態を維持する物質「オレキシン」などが発見されてきた。現在も、世界中の科学者が睡眠・覚醒にかかわる新たな物質を発見しようと日夜研究に取り組んでいる。

 睡眠障害の原因について、筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構(IIIS)の佐藤誠教授に話を聞いた。

睡眠物質「オレキシン」は究極の覚醒物質?

――IIISの柳沢正史機構長・櫻井武副機構長らが発見した「オレキシン」とは?

佐藤教授 オレキシンは、起きている状態を保つ脳内の物質。日中、通常ではあり得ない状況で突然眠ってしまう睡眠発作や、喜び、驚き、怒りなどの感情が引き金となって急に身体の力が抜けてしまう情動脱力発作を特徴とする「ナルコレプシー」という疾患がある。このナルコレプシーには「オレキシン」という脳内のペプチドが関係しており、ナルコレプシーの患者では、脳内のオレキシンが著しく低下していることが知られている。

 現在、ナルコレプシーに対する根本的な治療法はなく、対症療法が中心だ。しかし、オレキシンの働きを強める薬が開発されれば、ナルコレプシーの特効薬となる可能性がある。IIISの最新研究では、オレキシン受容体作動薬「YNT-185」という物質が血液脳関門を通過し、ナルコレプシーの症状を改善することをマウス実験で確認しており、今後の研究の進展が待たれる。また、オレキシンの働きを弱めることで、眠りを促すことも可能だ。オレキシン受容体拮抗薬「ベルソムラ」は、自然な眠りを損なわない睡眠薬として現在、不眠症の治療でさかんに用いられている。

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