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米国、日本の自動車関連会社の30人を刑務所に収監…社長と副社長に禁固刑

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米国の価格カルテル事件でオーナー家の社長と副社長が失脚

 一方のダイヤモンド電機は、自動車用エンジンの点火用コイルの草分けで、太陽光発電用パワーコンディショナーも製造。18年3月期の連結売上は前期比0.3%減の579億円、純利益は同39.2%増の10億円だった。

 米国での“価格カルテル事件”で受けた巨額罰金の支払いが終わったことで、増益となった。この価格カルテル事件は、経営に大きな影を落としている。

 同社のオーナーは池永重彦元社長。実弟の池永辰朗元副社長など家族合わせて発行済み株式の約40%を保有するが、重彦氏は自ら社長に就けない事情がある。

 ダイヤモンド電機は14年、創業以来最大の激震に見舞われた。米司法省は同年1月31日、自動車用点火コイル販売に絡む価格操作で有罪を認め、ダイヤモンド電機の池永重彦前社長に16カ月、池永辰朗前副社長に13カ月の禁錮刑を科した。両氏は米談合カルテルへの加担の責任を取り同年1月10日、それぞれ社長、副社長を辞任していた。

 13年7月16日、米フォード・モーターなどへ販売した製品に対して米独禁法違反(価格カルテル行為)があったことを認め、米司法省との司法取引に同意、1900万ドル(約19億円)の罰金支払い(5年分割払い)に応じた。

 司法省による自動車部品業界の価格操作に絡む一連の摘発では、15年時点で日本企業を中心に37社が巨額の罰金を科せられ、30人が米刑務所に収監された。罰金額の合計は、日本円に換算して3100億円。矢崎総業が564億円、ブリヂストンは510億円となった。

 ダイヤモンド電機は、罰金額はさほど大きくなかったが、オーナー家の社長と副社長が禁錮刑を科され失脚したことで、経営には大打撃を受けた。池永重彦社長の辞任を受けて、後任社長には栗田裕功執行役員が就任した。

 だが、その2年後に、オーナー家の復権を目指して栗田社長追放のクーデターが敢行されたのだ。16年6月24日に開催した株主総会で、社長が追い落とされた。会社側の取締役選任議案に対する修正動議に対し、79.95%の賛成があった。

 株主総会では、池永辰朗元副社長が修正動議を出して可決された。栗田社長以下取締役5人全員が入れ替わり、コンサルティング会社代表の小野有理氏が社長に就任した。オーナー家の復権を意図した“王政復古のクーデター”と取り沙汰された。

 オーナー家の復権とはいえ、池永重彦氏と池永辰朗氏は禁錮刑を受けた身であり、上場企業のトップに返り咲くことは不可能。大株主として経営陣をコントロールするしかない。

 ダイヤモンド電機は、カルテル事件の後遺症で表と裏の二重の権力構造になった。ガバナンス(企業統治)に問題あり、とアナリストから指摘されている。
(文=編集部)

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