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八尾市さくら保育園、男性保育士による女子園児わいせつ行為を「スキンシップ」と強弁

文=深笛義也/ライター
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保育業界、独特のルール

 被告のわいせつ行為を目撃しながら声を上げることができなかった保育士が、涙ながらに謝罪する姿も、7月の保護者説明会では見られた。

「これも一族経営と関連していますね。一般の会社にたとえてみれば、両親が経営者で、社員にその息子がいて、なにか会社で違法行為をした時に『あなた、何をしているんですか』とそうそう言えるものではありません。下手したら、言ったほうがクビになりかねませんよね。保育士さんは、子どもが好きというところから始まっている人がほとんどなので、子どもが目の前で大人の男性にわいせつなことをされているのを見て、それを指摘することができなかったというのは本当に辛いことだったと思います。それで涙ながらの証言になったんでしょう。

 一族経営で外の世界を知らないという話をしましたけど、保育士さんも、その保育園しか知らないという場合が多いんですね。専門学校などを卒業して就職するわけですけど、専門学校の段階で実習があって、実習した園で気に入られると、『卒業後うちに来ないか?』って声がかかったりするんです。そのまま就職して、実習からそこしか知らないでずっと働いているっていう保育士さんも多いんです。

 そうではない場合でも、保育士は一般の就職とは違うんです。他の職業だったら複数社の採用試験にエントリーして、いくつか内定をもらってそのなかから選びますよね。だけど、保育園は一本釣りなんですよ。学校に来ている求人に応募したら内定が出るまで他を受けてはならず、内定をもらったらそこに行かなければいけないということが多いんです。

 保育士は転職もあまりしない傾向があるので、1つの園しか知らなかったりするんですね。一族経営で独特のルールができ上がってしまっている園に入ると、それに抗うのは難しいということはあると思います。園のなかで声が上げられなかったとしても、行政に相談するという手段はあったと思います。とにかく、外の世界を知らないということが、今回の問題の根底にありますね」(同)

 今回の件で、さくら保育園で働いていた保育士30人は一斉に退職の意向を示した。収入の低さや労働環境の問題が語られることの多い保育士だが、このような一斉退職はよくあることなのだろうか。

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