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ユニクロ、柳井家に年352億円の配当金…オランダ国籍会社使い節税対策か

文=編集部

日本で最大&最強の同族会社

【ファーストリテイリングの大株主と持株比率】(2018年8月期末時点)
柳井正、21.67%
日本マスタートラスト信託銀行(信託口)、18.06%
日本トラスティ・サービス信託銀行(信託口)、10.48%
テイテイワイマネージメントビーヴィ、5.01%
柳井一海、4.51%
柳井康治、4.51%
有限会社Fight&Step、4.48%
ファーストリテイリング(自社株口)、3.82%
資産管理サービス信託銀行、3.47%
有限会社MASTERMIND、3.40%

 上位10人の大株主のうち、自社株を除いた9人(社)は、柳井氏のファミリーである。4位のオランダ国籍のテイテイワイ社は、柳井氏が保有していたファストリ株を譲渡された。その目的は「配当金を主な原資として、社会貢献活動を永続的にかつ幅広くグローバルに実施すること」としているが、実際は節税対策という指摘もある。

 オランダには資本参加免税制度というものがあり、発行済み株式の5%以上を継続保有していれば、配当および売却益は非課税。ファストリの18年8月期の配当は1株当たり440円。テイテイワイ社が受け取る配当金は23億3640万円。これが非課税になるため、柳井氏はこの配当分について日本で税金を払わなくて済む。

 Fight&StepとMASTERMINDは、柳井家の資産管理会社だ。信託銀行3行はすべて柳井家が信託したもの。信託銀行名義の分を合わせると、持株比率は実に75.59%に上る。18年8月期には、352億円の配当金を得た計算になる。長男と次男が受け取る配当金は、それぞれ21億円強だ。

 米経済誌「フォーブス」 がまとめた2018年の日本人長者番付によると、1位はソフトバンクグループの孫正義氏の2兆2930億円、2位が柳井正氏の2兆210億円。2人とも自分が起業した会社の株式を大量に保有し、しかも、株価が上昇している点で共通している。

 ファストリ株の大半を柳井ファミリーで押さえている。会社をほぼ個人で所有しているという点では、中小企業と同じだ。大企業出身者が見切りをつけて逃走したのは、「日本で最大、最強の同族会社」であることと無関係ではない。大企業の文化で育った人々には理解を絶するものだったに違いない。

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