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『黄昏流星群』中山美穂&石川恋、泣きゲンカシーンで“1滴も涙せず”事件にネット大爆笑

文=吉川織部/ドラマウォッチャー
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 連続テレビドラマ『黄昏流星群』(フジテレビ系)の第7話が22日に放送され、平均視聴率は前回から0.1ポイント減の6.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。このドラマは、融資先に出向になった元銀行員・瀧沢完治(佐々木蔵之介)と、認知症の母親を介護しながら孤独な人生を送ってきた目黒栞(黒木瞳)を中心に、人生や恋に葛藤する男女を描く作品だ。

 第6話までは、完治、その妻・真璃子(中山美穂)、そして娘の美咲(石川恋)の一家3人がそろって不倫進行中、もしくは不倫に足を踏み入れかけている様子が描かれたが、第7話は急に完治が主役の“お仕事ドラマ”に一転。自分が勤める倉庫会社の受注減を少しでも補おうと新事業を発案し、それを軌道に乗せるべく奮闘する姿が描かれた。当初は周囲の社員も反対したり冷たい目で見たりしていたが、スマートフォンから申し込めるようにしたことで一気に受注が増加。社員たちもそれを見て考えを改め、協力してくれるようになったのだった。

 どう考えても、この『下町ロケット』(TBS系)風のお仕事ストーリーは、本筋とはあまり関係ないように思われる。だが、テンポの良さと丁寧な描写とを両立させており、「最初は白い目で見られた主人公が最後には成功する」というお仕事ドラマの王道に沿っていたこともあって、なかなか楽しめた。視聴者からも「佐々木蔵之介のお仕事奮闘記、おもしろい」「もう恋愛ドラマをやめて、この路線でもいいんじゃないかな」といった声が上がったほどだ。

 本筋と関係なさそうなストーリーに長い尺を使ったという点では『獣になれない私たち』(日本テレビ系)と共通しているが、視聴者の反応はまったく異なる。これは、本筋と関係なさそうなストーリーが、ひとつのエピソードとして成立しているか否かの違いにほかならない。『けもなれ』で描かれる田中美佐子の過去話や介護にまつわる出来事は、意味がわからない上にちっともおもしろくないが、佐々木蔵之介のお仕事ドラマは、それ自体が独立しておもしろい。この違いは大きい。

 さて、そんなマジメなお仕事ドラマの一方で、笑いどころやツッコミどころはきちんと用意してくれるのが、このドラマの“ニクい”ところだ。今回はまず、夫の浮気に気づきながらも何もできない真璃子が、何かにとりつかれたように、毎日毎日、大量のパンを焼き続けるという謎の展開で視聴者のツッコミを大いに誘った。

 連日、パン屋が開けるくらいの量と種類のパンを焼き続けながら、それをどう片付けたのかを一切描かない潔さ。パンのビジュアルに手づくり感が一切なく、明らかにプロがつくったレベルだったこともあって、「そのパン誰が毎日食べてるんだろう」「主婦がつくったレベルじゃない」「中山美穂がパン職人だった設定とかないだろ」など、ネットも大いに盛り上がった。

 このほか、遊園地のコーヒーカップに乗った日野春輝(藤井流星/ジャニーズWEST)と真璃子の後ろをイルミネーションがぐるぐる流れる謎演出や、泣きながら言い争っているはずの中山美穂と石川恋がともに一滴も涙を流していないという“ポンコツ演技合戦”などのお笑いシーンがあり、そのたびに視聴者が沸いた。

 そんなお笑いドラマも、最後は締まるのだ。久しぶりに完治が栞の家を訪ねると、栞ではなく彼女の同僚の小俣房江(山口美也子)が玄関先に出てきた。驚く完治に房江は「栞ちゃんならいないよ。もう会いたくないって。別れたいって」と告げる。意気消沈した完治が自宅に帰ると、今度は結婚間近の美咲が失踪したことがわかる。置き手紙には、交際していた大学教授・戸浪恭介(高田純次)と別れることができず、転勤先のロンドンについて行くとあった。第7話は比較的穏やかな回だったが、次回はまた大きな波乱が起こりそうだ。

 このドラマ、なんだかんだで時間いっぱい視聴者を楽しませてくれるだけでなく、ラストに毎回次回への「引き」の強い場面を入れてきてくれる。筆者もネタドラマ扱いはしているが、実は案外こういう作品が「正しい」テレビドラマなのではないかと感じている。
(文=吉川織部/ドラマウォッチャー)

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