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永田町の「謎」 現役議員秘書がぶっちゃける国会ウラ情報

入管法改正案、審議たった17時間で可決…ゴーン容疑者弁護人の“過去”と裏事情

文=神澤志万/国会議員秘書

「私たち維新の会は、グローバル化する世界の中で日本の強い経済と社会を維持していくためには外国人材を積極的に活用すべきと考えています。それにはマイナンバーカードを通じた在留管理の徹底した強化が条件になります。ところが、政府与党は、労働者が不足するから外国人の受け入れを拡大するという“受け身”の姿勢であり、在留管理のツールは旧態依然としたまま、受け入れの見込み数も関係府省に丸投げです。本来、日本の人口規模をどうするのか、そのうち外国人の割合はどの程度が望ましいのか、国家ビジョンを示し、広範な国民の理解を求めるべきであります」

 これを聞いて、神澤は「それなら、今の法務委員会の入管法改正の審議の進め方に反対すべきじゃないの? かえって国民は維新の立場に混乱するよ?」と思ってしまいました。

 国会がグダグダな一方で、現実はもっと先に行っていますよね。みなさんのまわりでも、飲食店やコンビニエンスストアなどで働く外国の方は増えていると思います。

 ただ、外国人労働者の大半の在留資格は「外国人技能実習生」や「留学生」で、処遇の低さや差別、虐待が問題になっています。神澤も昨年、警察に不当に勾留されたタイ国籍の料理人の対応を担当したことがあります。このケースでは、アジア圏の方に対する日本の警察官の偏見が原因でした。

 このように、本来は法改正の前に行うべき、私たち受け入れる側の意識改革も進んでいない一方で、多くの外国人が技能実習生などのかたちで日本に来ています。

 また、職場への不満のせいか失踪してしまう外国人も多く、在留管理のあり方にも改正が必要です。在留カードやマイナンバーカードを活用することもできるはずですが、今回の法案にはそうした条文は盛り込まれていません。修正案でやっと「マイナンバーカードの活用の検討」という文言が入りましたが、条文ではなく検討項目のひとつに挙げられているだけです。このままでは法律がひとり歩きしそうで、心配の種は尽きません。

『国会女子の忖度日記:議員秘書は、今日もイバラの道をゆく』 あの自民党女性議員の「このハゲーーッ!!」どころじゃない。ブラック企業も驚く労働環境にいる国会議員秘書の叫びを聞いて下さい。議員の傲慢、セクハラ、後援者の仰天陳情、議員のスキャンダル潰し、命懸けの選挙の裏、お局秘書のイジメ……知られざる仕事内容から苦境の数々まで20年以上永田町で働く現役女性政策秘書が書きました。人間関係の厳戒地帯で生き抜いてきた処世術は一般にも使えるはず。全編4コマまんが付き、辛さがよくわかります。 amazon_associate_logo.jpg

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