賀来賢人が主演を務める連続テレビドラマ『今日から俺は!!』（日本テレビ系）が12月2日に第8話を迎え、平均視聴率9.4％（ビデオリサーチ調べ、関東地区／以下同）をマーク。第7話は自己最高となる10.4％を記録していたが、2ケタをキープすることはできなかった。
漫画家・西森博之氏の同題コミックを実写化した同ドラマは、いわゆる“ツッパリ”のヤンキーたちによるバトルコメディ。第8話は、軟葉高校に通う主人公の三橋貴志（賀来）と相棒・伊藤真司（伊藤健太郎）が3年生に進級。軟高のテッペンとなった三橋はすっかり有名人となっており、新入生から「かっこいい」と騒がれて調子に乗る。一方で、三橋を倒してテッペンを取ろうという新入生も多かったが、合気道の使い手・赤坂理子（清野菜名）のアドバイスに従って喧嘩を回避すると、その大人の対応を見た新入生の間で三橋の好感度がさらにアップした。
ところが、佐川直也（柾木玲弥）が新入生3人組から一方的にやられそうになる場面で理子が3人組をやっつけると、今度は彼女の人気が急上昇。三橋は、理子が人気をひとり占めしようとしたとしてふてくされてしまう。そんななか、フルフェイスのヘルメットをかぶり金属バットを持った新入生（須賀健太）も軟高で“一番つええヤツ”を探して暴れ回っており、理子の存在を知って喧嘩を仕掛けてくる……という展開だった。
同ドラマは「コメディの奇才」と呼ばれる福田雄一監督と、振り切った演技で視聴者を惹きつける賀来とのコンビネーションが魅力的なのはもちろん、各役者陣のレベルが高いところもポイントだろう。そして、なんといっても、早川京子役の橋本環奈がかわいすぎる。「橋本がかわいい」なんて誰もがずっと前からわかりきっていることだとは思うが、インターネット上でドラマの感想コメントを見ると「今日も環奈ちゃんがかわいい！」「環奈ちゃんの京子が好きすぎる」との声が毎週飛び交っている状況からもわかるように、「橋本環奈がかわいい」は何度も何度も言いたくなるフレーズなのだ。
一方で橋本は、福田監督の映画『銀魂』シリーズ（ワーナー・ブラザース映画）などにも出演し、アイドル出身とは思えない変顔でインパクトを残してきた。橋本の変顔は、そんじょそこらの女優が見せる“ちょっと笑えるくらいの変顔”とは段違いの、“完全に羞恥心を捨てている変顔”である。もちろん、「環奈ちゃんは変顔もかわいい」というツワモノも少なくないと思われるが、個人的には「美少女の素顔と女優としての変顔のギャップ」にグッとくる。橋本は元がかわいいから、思いっきり顔面崩壊させないと変顔にならない。そして、本人がその壁を乗り越えて披露している変顔は本当に完璧な変顔なのだ。
『今日から俺は!!』で橋本が演じる京子は、成蘭女子高の女番長であり、伊藤とラブラブな恋人同士。伊藤の前では“恋する女の子”の表情を見せるが、しばしばヤンキー口調や変顔も出てしまっている。第8話でも、京子は伊藤の前で「私、血とか怖い……」とぶりっ子しつつ、川崎明美（元乃木坂46・若月佑美）から「見慣れてるじゃないっすか」とツッコまれると、威圧的な変顔を見せていた。ネット上では、もはや「変顔、待ってました！」「ブリブリの環奈ちゃんと変顔の環奈ちゃん。どちらも見られてうれしい」などと言われ、“盛り上がりどころ”となっている。
前述したように、橋本のずば抜けた変顔は美少女というベースがあってこそ生きる。メディアに注目された頃、橋本のキャッチフレーズは「1000年に1人の美少女」だったのだから、その美貌を一瞬でかき消す変顔レベルは「1000年に1人」なんてものではないのかもしれない。そして、それは女優として誇るべき表現力のひとつに違いないので、彼女のこれからが楽しみである。
（文＝美神サチコ／コラムニスト）
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