
なぜSMAPの映像が流れるときと流れないときがあるのか。
12月3日、TOKIO国分太一が司会を務めるテレビ番組『ビビット』(TBS系)で、SMAPの曲『世界に一つだけの花』がオンエアされた。同番組では現在、「1万人が選ぶ平成30年史」を特集しており、この日は「心に残る『平成のヒット曲』トップ10」を放送。同曲が1位に輝いた。
SMAPの映像が流れたことで、インターネット上ではファンから喜びの声が上がっている。曲のVTRを流すことは当たり前のように思えるが、わざわざ番組は事前にそのことを告知していた。それだけ珍しいことともいえる。テレビ局関係者が話す。
「11月19日放送の『歌のゴールデンヒット -年間売上げ1位の50年-』(TBS系)で、不自然にSMAPの曲がカットされた。過去50年のオリコン1位を振り返る番組なのに、2003年の1位である『世界に一つだけの花』は映像が流れなかった。その前後の年は流れただけに、ものすごく不自然でした」
この番組に対して、ネット上では不評が飛び交った。
「TBSを悪く言う意見もたくさんありましたが、それはかわいそうです。昔の映像を使うときは、基本的に事務所に許諾を取ります。TBSがいくら使いたいと思っても、ジャニーズ事務所がOKを出さなければ、SMAPの映像は流れません。なぜ流れる番組と流れない番組に分かれるのだという意見もあるでしょう。いろんな事情を鑑みて、ジャニーズが判断を下していると考えられます」(同)
テレビ東京では、森且行を含む6人の映像が流れることもあり、ネット上では同局がよく絶賛されている。
「テレ東は、ここ何年か全体的に視聴率が上がっていると話題になっていますが、それでも他のキー局と比較して低いことに変わりはない。ジャニーズがテレ東の影響力を低く見ているのかもしれません。テレ東だけがジャニーズの許可を取らずに勝手に流すことは考えられませんから」(別のテレビ局関係者)
では、同じTBSでも『歌のゴールデンヒット』で流れなかった映像を、なぜ『ビビット』はオンエアできたのか。
「『歌のゴールデンヒット』でカットしたことで、あまりに反響が大きかったこともあるでしょう。やはり、視聴者やネットの声は無視できなくなっています。また、ジャニーズとしてはひとつ“貸し”をつくったという考え方もあると思います。『ビビット』は視聴率が悪く、いつ国分がMCを切られてもおかしくない。その番組に、SMAPの映像を許諾した。事務所が直接何かを言わなくても、局が意味を感じてもおかしくない。今はテレビ局に対して、事務所が強過ぎる。“芸能事務所ファースト”の構造がなんとかならないものか」(同)
ひとつの映像を許可するだけでも、芸能界特有のさまざまな思惑がめぐるようだ。
(文=編集部)