山口組分裂騒動で発砲事件が立て続けに発生…警察は事始めに合わせて幹部を連続逮捕の画像1にわかに慌ただしさが増してきた六代目山口組周辺。写真は同組幹部の面々の様子。

 六代目山口組の分裂騒動も膠着し始めたのではないかと思われていたが、師走に入り、立て続けに分裂騒動と関連しているとおぼしき発砲事件が起きている。

 まずは12月2日、岡山県津山南町で銃弾が鳴り響いた。神戸山口組系傘下組織から六代目山口組系列組織へと移籍していた幹部組員宅が、何者かに発砲されたのだ。

「銃弾が撃ち込まれたのは、幹部宅の門扉とシャッターで、自宅には幹部もいたのだが、幸いにもけが人は出ていない。個人に対する怨恨、分裂による対立、その両方で捜査が進められている」(捜査関係者)

 岡山県での発砲の翌日、今度は富山県富山市でも銃弾が鳴り響いた。

「ここでは一般宅が撃ち込まれていますが、負傷者などは出ていません。一説には、組関係者宅と間違って発砲されたのではないかともいわれていますが、現時点では、まだはっきりとしたことはわかっていません」(地元関係者)

 富山県富山市といえば、六代代目山口組三代目一会のなかでも武闘派として名高い組織の本拠地がある地域で、三代目一会で現在会長を務めている六代目山口組・野村孝若頭補佐も直参へと昇格を果たす前に、その組織を率いていたという経歴がある。それだけに、六代目山口組分裂後に富山県内で起きた神戸山口組系傘下組織との衝突は激しく、逮捕者まで出しているのだ。

「一会から神戸山口組へ移籍したとみられた幹部宅には、当時、銃弾が撃ち込まれたり火炎瓶が投げこまれたりしており、はては、詳しく何があったからわかっていないが、わずかな期間で、その幹部宅が更地にまでなっていた。対して、六代目サイドへの神戸サイドからの応酬もあり、それだけに一度衝突が勃発してしまうと収集がつかないのではないか」(地元関係者)

 動き出しているのは、山口組だけではない。この分裂騒動を大抗争へと発展しないように、取り締まりの強化など、さまざまの手を尽くしている警察当局も、12月に入り動きを見せいる。

 それは4日、虚偽の住所で自家用車の名義を変更した疑いがあるとして、六代目山口組舎弟である旭導会・鈴木和彦会長を電磁的公正証書原本不実記録、同供用の容疑で、北海道県警が逮捕したのだ。

 そして同じ日には、神戸山口組傘下である四代目大門会・清崎達也会長を職業安定法違反の容疑で逮捕している。容疑内容によれば、組事務所に組員ではない一般人を派遣し、当番にあたらせたという。

 この2つの逮捕について、業界関係者の間では、次のような声が出ている。

「12月は最も大きな行事として、毎年12月13日に事始めや納会を行うのが山口組の恒例になっているのだが、この時期に標準を合わせて逮捕することが多い。今回の逮捕容疑も、聞けば形式犯で微罪逮捕だ。起訴して裁判に持ち込むことが目的ではなく、幹部組員を拘留して、事始めや納会に欠員を出させるのが狙いではないか」

 銃声が立て続けに鳴り響き、その他の地域でも燻り始めたという情報が拡散され、警察当局も取り締まり強化に乗り出し始めている。膠着状態に見えていたその影では、動きが活発化し始めているようだ。

(文=沖田臥竜/作家)

●沖田臥竜(おきた・がりょう)
2014年、アウトローだった自らの経験をもとに物書きとして活動を始め、『山口組分裂「六神抗」』365日の全内幕』(宝島社)などに寄稿。以降、テレビ、雑誌などで、山口組関連や反社会的勢力が関係したニュースなどのコメンテーターとして解説することも多い。著書に『生野が生んだスーパースター 文政』『2年目の再分裂 「任侠団体山口組」の野望』(共にサイゾー)など。最新刊は、元山口組顧問弁護士・山之内幸夫氏との共著『山口組の「光と影」』(サイゾー)。

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