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企業・業界

ショーボンド、無敵の経営…日本のインフラ補修に「なくてはならない企業」

文=真壁昭夫/法政大学大学院教授
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 ショーボンドが開発された時期は、わが国の高度経済成長の初期段階に当たる。同時期、わが国では軽工業から石油化学を中心とする重工業へのシフトが進んだ。石油などのエネルギー資源や工業製品の輸送などのために港湾や橋梁、道路などのインフラ整備が進むとともに、臨海工業地帯では石油化学関連のコンビナートが建設された。このなかで、ショーボンドは橋梁やダム、道路整備分野での需要を取り込んで業績を伸ばした。

 同社の事業内容を見ると、同社にとってのインフラ関連事業の重要性がよくわかるだろう。2019年6月期の第1四半期(2018年7~9月期)の決算にて、同社の工事売上高を発注者別に分けると、全体の48%が高速道路、国土交通省と地方自治体への売り上げがそれぞれ20%ずつとなっている。工事以外の事業も含めた売り上げ全体の96%が、国内の建設分野からもたらされている。

補正予算などを受けた株価上昇

 
 9月下旬にかけてショーボンドの株価は大きく上昇し、最高値を更新した。10月以降は、米国株の下落や、株価の値上がりを受けた利益確定の売り注文などに押されて同社の株価は下落した。ただ、株価の下落を受けて押し目買いが入り、年初よりも高い水準で株価は推移している。その背景には、安定した業績の推移が見込めるという市場参加者の見方がある。

 その一つの要因が、2018年度補正予算への期待だ。年初来、わが国は多くの自然災害に直面してきた。6月には大阪北部で強い地震が発生した。7月には九州、四国、中国、近畿、東海などの地域で観測史上最高となる降水量を記録し、各地に大きな被害が出た(平成30年7月豪雨)。9月には北海道で地震が発生した(北海道胆振東部地震)。そのための復旧費用を賄うための補正予算が組まれ、橋梁や道路などインフラの補修が増えるとの見方からショーボンドの業績期待が高まった。

 また、補正予算の効果が一巡した後も、ショーボンドの業績は緩やかな増加基調を維持できると考える市場参加者は多い。その要因が、高速道路の修繕だ。わが国の高速道路の総延長は約9,000キロに及ぶ。東・中・西日本高速道路株式会社(NEXCO3社)によると、そのうち4割程度が供用から30年を超え、修繕が必要な時期を迎えている。首都高速道路、阪神高速道路に関しても修繕は喫緊の課題だ。

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