女優の木村佳乃が主演を務める連続テレビドラマ『あなたには渡さない』(テレビ朝日系)の第6話が12月15日に放送された。当初は、料亭「花ずみ」の板長である上島旬平(萩原聖人)をめぐって、本妻・上島通子(木村佳乃)と愛人・矢萩多衣(水野美紀)がドロドロの愛憎劇を繰り広げるかと思ったが、ここにきて想像を超えるカオスな展開を繰り広げている。
前回までの人間関係をまとめると、通子と離婚した旬平は矢萩と再婚する。通子は花ずみの女将となったが、本店は旬平と矢萩に任せて、自分は「銀座店」の女将として支店を切り盛りする。一方、一晩の浮気がバレて妻と離婚した、通子の幼馴染みで笠井総合建設社長の笠井芯太郎(田中哲司)は通子に言い寄る。しかし、通子にお金を工面するためとはいえ、矢萩と一晩の関係を持ったことが通子にバレてしまう。そして、なぜか通子と矢萩は女の友情を結ぶも、今度は旬平が失踪してしまう。
第6話では、旬平が失踪してから1年半後の様子が描かれた。旬平がいなくなった後は矢場俊介(青柳翔)が板前となり、花ずみは順調にいっていたが、通子は笠井から旬平が千葉の定食屋にいることを知らされ、それを矢萩に伝えに行く。しかし、矢萩が妊娠していることがわかり、その父親は矢場のようだ。それゆえ、矢萩は「もう旬平に未練はなく、署名した離婚届を渡してほしい」と通子に頼む。
もはや通子も矢萩も旬平に未練はないようだが、通子が会いに行くと、旬平は「旬平の子」だという赤ん坊を抱いた女性(前田亜季)と一緒に定食屋を切り盛りしていた。一方で、旬平はいまだに通子に未練がある様子。愛人と再婚した挙げ句、そこからも逃げ出し、再び新しい女をつくっておきながら、通子に「お前のほうこそ俺に未練はないのか」「やっと振り返ってくれたな」などと女々しい発言をする旬平には、「クズすぎ」「みんな、こんな男のどこがいいわけ?」「ただの女好きじゃん」などとあきれた反応が相次いだ。結局、赤ん坊は旬平の子どもではないようだが、困難にぶつかると女のところに逃げ込む癖のある旬平が最低であることは間違いないだろう。
さらに、笠井に贈収賄容疑がかけられると、矢萩は「おなかの子は笠井の子」だと言い始め、通子に「旬平とヨリを戻さないとおなかの子はおろす」と言い出す。もともと家庭を壊したのは矢萩であるにもかかわらず、「ヨリを戻せ」と脅してくるという展開に「さっぱり意味がわからん」「“あなたには渡さない”って誰のこと? 今まで旬平かと思ってたけど、結局譲り合ってるし」と困惑する視聴者が続出した。
笠井は贈収賄容疑で逮捕されるが、結局は通子を守るために笠井と矢萩が手を組んでいたことがわかる。すると、通子はなぜか「嫌われ役を買うことで私に勝とうとしてる!」と逆ギレ。さらに、通子の声で「私たち女の戦いは続いていた。どちらがより自分を犠牲にできるかというかたちで」とナレーションが入り、もはや旬平などまったく関係ない展開に突入。いや、2人はいまだに旬平をめぐって戦っているつもりなのかもしれないが、なぜあんなクズ男にそこまでできるのか、さっぱりわからない。