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豊洲市場、健康被害が表面化か…原因不明の鼻声や黒い粉塵、死亡事故も発生、多数の問題放置

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「一歩も引きませんから。村木は元気です」

 昨年12月1日の昼下がり。晴れ渡った青空の下、築地市場営業権組合の村木智義代表(仲卸「ムラキ」代表取締役)は笑顔で言い切った。

 この日、13時前から東京・中央区の築地中央卸売市場正門前には人だかりがあった。築地市場営業権組合によるお買い物ツアーが開かれていたからだ。組合員である仲卸業者たちが「市場の中より安い」価格で、一般消費者に水産品を商っていた。

「築地市場は営業中です」――看板に偽りはない。業者たちには、のれんに基づく「営業権」がある。築地市場は豊洲市場が営業を開始した以降も「廃場」の手続きが取られてはいない。

 東京地方裁判所民事第9部(小川直人裁判長)は昨年11月26日、村木氏ら2業者が築地市場内に残している私物の撤去などを命じる仮処分を決定した。この決定は2つの点で異様なものだった。

 まず、書面には主文があるのみで理由がまったく示されていない。さらに、地裁が触れているのは「行政による許可に基づく営業権」である。組合が行っている「のれんに基づく営業権」について効果は及ぶのか。理由を書かないことで、この点に関する判断を避けた疑いが強い。

 東京都は11月27日、組合員である仲卸2社に対し、築地市場内での条例違反があったとして、12月1日から30日間、業務停止の処分を下した。仲卸業者にとって年の瀬は、文字通り書き入れ時だ。12月中の売り上げは「1~11月分に匹敵するといってもいい」(業者)。都はそれを百も承知の上で処分を決めた。ここまでくれば、豊洲移転に反対している業者への意趣返し以外の何物でもない。

 都は11月28日、市場移転に関する関係局長会議を開いた。すでに解体を始めている築地市場の跡地について「売却を選択肢に入れた試算」を行うことを決定した。試算に基づき、1月中にも長期貸付か売却かの方針を決める。だが、この時期に会議で新たな方向性を検討した以上、都は売却に軸足を移したと見るのが自然だろう。

 当選直後の2016年8月、小池百合子都知事は移転延期を決定した。翌年6月には会見で「築地は守る、豊洲は生かす」と大見得を切り、その後の東京都議会議員選挙で都民ファーストが躍進。子飼いの議員が多数当選を果たした。小池氏の公約違反、「政策詐欺」はもはや隠しようがない。小池氏の豊洲移転をめぐる二枚舌、三枚舌については稿を改める。

豊洲市場の健康被害が表面化か


 一方の豊洲市場では、開場前から指摘されていた問題点が次々に噴出している。まずは、市場で働く人たちの健康被害だ。豊洲の構造は密閉式。都や御用メディアは築地に衛生面で優ると喧伝に余念がない。だが、土壌汚染された立地で外気が遮断された環境は容赦がない。

「豊洲で仕事をした後、必ず鼻声になってしまいます。風邪をひいているわけでもアレルギーでもない。市場を出て時間がたつと、元の声に戻る。でも、また次の日の仕事中には鼻声に。すでに健康に影響が出ているのではないか」(豊洲市場で働く業者)

 一部メディアで報じられた「黒い粉塵」も不気味だ。豊洲市場の床に粉状の真っ黒いチリがべっとりと付着するというのだ。原因はいまだ明らかになっていないが、豊洲が清掃を徹底しにくい構造であるのは間違いない。

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