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『新しい王様』早くも今年連ドラNo.1の傑作誕生か…超絶面白いのに深夜&毎日放送の謎

文=米倉奈津子/ライター
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 そんな第1話の一番の見せ場が、ラスト数分、パーティーから帰ってきたアキバが、コウシロウに起業家としての心構えを熱弁する場面だろう。サイに払う金があれば自分に2000万円くれと嘆くコウシロウに対し、アキバは次のように語る。

「サイがいない地球なんて、つまんないけど、お前の会社がなくなったって、なんも変わんないだろ。お前のさー、ビジネスのさー、就職のマッチング? サイト? みたいなビジネスって、競合多過ぎ。競合他社のビジネスと比べて、どんな付加価値があんの? サイには“固有の付加価値”がある。でも、お前のビジネスには、なんの付加価値もないだろ? (パーティーに参加していた)時給50万円の人間が、なんで付加価値ナッシングのお前と、たとえ1秒でも立ち話ししないとなんないんだよ?

 付加価値ってのはな、お前に何があるのか? ってことだろ。期待できそう、珍しい、面白そう、替えがきかない、誰にも似てない――そういう価値のことなんだよ。人が主催したパーティーにいくら顔出したって、お客さんで終わりだ。お情けで名刺もらったって、人脈でもなんでもない。もっと時間をかけて、自分の価値を高めてみたらどうだ?」

(「だって、早く上場して、早くイイ思いしたいから」と言うコウシロウ)

「だったら、一回女の子集めて、ヤツら呼んだらどうだ? 付加価値のある美女がたくさん来る、付加価値のあるパーティーの主催者になれば、お前にも付加価値が生まれるさ」

(語気を強めるアキバ)

「でもな、そんなのは所詮、ヤツらの枠組みの中でのことだろ? お前はまず、これから、ヤツらの価値、ヤツらのルールで戦っていくのか、そうでないのかを、決めろ! お金なんて、どうだっていい!」

(高級レストランで美女を両脇に座らせ、ステーキと赤ワインを堪能する越中の顔がアップで映る)

「ヤツらが欲しがってるものを欲しがってたら、いつまでたっても、ヤツらにペコペコして、頭を押さえつけられるだけだ。餌食になるだけだ。ヤツらの手の届かない自分の内面に、自分だけの力を身に付けろ! お金は関係ない! トラを絶滅から守る基金にも、今、1億円、寄付した! 興味を持て! 考えろ! 提案しろ! 交渉しろ! 受け入れろ! 批判しろ! 見通せ! 踏み出せ! 生き残れ! 強くなれ! そして、強いヤツにこそ、立ち向かえ! それが……」

(タイトルバックで『新しい王様』という文字が映される)

 そこで、アキバの言葉に目をうるませて、胸を打たれるエイリの表情がクローズアップされるのだが、そんなカネの価値を否定するアキバが、なぜ越中と手を組むのか? そして、そのような買収劇を繰り広げていくのか? 早くも次回以降が気になって仕方ない(と思ったら、なんとこのドラマ、本日8日~17日まで土日を除き毎夜連続で放送され、さらにそのSeason2が17日から「Paravi(パラビ)」で毎週水曜24時から全9話放送されるという、異例のスタイルのようだ。パラビって、どうやって見るんだろうか……)。

 早くも今年の連ドラNo.1の予感すら漂わせる『新しい王様』に期待したい。
(文=米倉奈津子/ライター)

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