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伊藤忠を「取り込んだ」ドンキ…“引退した”創業者、海外展開やユニー・ファミマ買収で暗躍

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65歳で引退した安田隆夫氏の猛烈人生

 安田氏は、商品をうず高く積み上げる「圧縮陳列」の売り場づくりで知られるドンキの創業者だ。1949年生まれの団塊の世代で、岐阜県大垣市の出身。慶應義塾大学法学部に進んだが、シティボーイの環境になじめなかったという。港湾労働、新聞拡張団で日銭稼ぎの無頼な青春を送った。

 1978年、29歳の時にドンキの前身となる「泥棒市場」を開業。処分品やバッタ品を現金で安く仕入れて売ることで商売を覚えた。安田氏は、小売業のなかでもっとも早く深夜営業に目を付けた一人だ。人手不足のため深夜に荷解きをしなければならず、その間も店を開けていた時、意外なほど来客数が多かったことから、「夜は儲かる」という確証を得た。

 89年、ディスカウントストア「ドン・キホーテ」1号店を東京都府中市に開いた。成長過程では軋轢もあった。2004年に死傷者を出した放火事件では、所狭しと積み上げる「圧縮陳列」が一因と報じられ、深夜営業に反対する激しい住民運動に見舞われた。

 一方、訪日外国人の急増がドンキの業績を押し上げた。ドンキのインバウンド事業への対応は早く、08年から始めた。海外の旅行博覧会にブースを出し、免税店であることを前面に押し出して存在をアピールした。現地の旅行会社が作成する日本観光旅行向けガイドブックに、ドンキの店舗が紹介されたことが大きかった。訪日観光客が、百貨店の営業が終わった後に訪れる定番の店となった。

 小売業時価総額ランキング(18年の大納会・12月28日終値)でドンキは、1兆791億円と1兆円の大台に乗せて小売業第6位。ローソンや三越伊勢丹HDを上回った。深夜営業という“すき間”から誕生したドンキは小売業の異端児だったが、今では既存の大手企業と肩を並べる存在となった。

 安田氏は「かねてから65歳までに引退すると決めていた」として、15年6月に会長兼CEOを退任。社長の大原孝治氏にCEO職も譲り、グループ各社のすべての取締役を退いた。

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