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旅行会社、存在意義消失の危機…大型倒産や挙式ツアー直前中止事件の背景

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「『結婚式場の工事が完了しない』ということをツアーの1カ月前に申込者に通達したようですが、これは業界関係者から見ても不可解です。HISは海外拠点を積極的に増やしていますが、ホノルルには手厚く人材を配置しているという話です。また、ハワイは海外挙式のなかで非常に重要な地域であり、工事の進捗状況がHISに伝わらなかったというのも考えにくい。つまり、結局はホノルルといえども、これを一大事ととらえるマネジメント能力のある人間を現場に配置できていなかったのではないでしょうか」(同)

“取消料”も旅行会社の経営を圧迫している?

 セルフブッキングが経営を圧迫し、現場の人材難がのしかかり、客足が遠のく……どうにもならない悪循環に旅行会社は陥っている。さらに、「旅行業約款における取消料の問題も旅行会社を苦しめている」と橋本氏は言う。

「日本の旅行業約款の規定によって、海外パッケージツアーはピーク時を除き出発30日前まで取消料がかからないと決められています。ところが、世界の潮流では予約も取消料の発生もどんどん早くなっています。そのため、30日前までのキャンセルで取消料が発生した場合は旅行会社が負担することが当たり前になっており、それが経営を圧迫する一因になっています。そのため、旅行会社はそうしたリスク分を代金に上乗せせざるを得なくなり、結果的に消費者にとって不利益になる事態を招いているわけです」(同)

 複合的な要因で苦戦を強いられている旅行会社だが、現状を黙って見ているわけではない。大手・中小を問わず、新たな試みが始まっているという。

「海外旅行のきっかけをつくるため、各国のお酒や食べ物を振る舞うイベントを企画したり、旅行会社自ら旅行好きのコミュニティを立ち上げたり、さまざまな取り組みが始まっています。また、情報が少なく個人では行けないような旅行先を新たに開拓するなどの付加価値を提供することも、これからの旅行会社の使命といえるでしょう」(同)

 もはや「安さ」よりも「心に残る価値」を提供することこそが、旅行会社のサバイバルには必須となりそうだ。
(文=島野美穂/清談社)

●取材協力/株式会社ブルーム・アンド・グロウ 橋本亮一代表取締役

最新 業界の常識 よくわかる旅行業界』(日本実業出版社)

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