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有馬賢治「日本を読み解くマーケティング・パースペクティブ」

過剰消費は時代遅れ…世間とズレてる“消費の一人芝居”

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“消費の一人芝居”

 ここで思い当たるのが、国内屈指のセレブであるZOZO社長の前澤友作氏が昨年10月に10億円もするヴァイオリンの名器を購入したところ、SNSでの評判は「弾けもしないのにそんなものを買うな」と炎上の形となったこと。また、南青山の児童相談所建設問題でも同様な反応がみられた。住民説明会で反対派の近隣住民が「南青山に住む人々は付近エリアのランチ単価が1600円」「もやしを100円以上払って買っている」という趣旨の発言をしたところ、これがメディアに取り上げられて世間から嘲笑に似たバッシングがあがった。このような反応は、少なくともバブルの時代にはなかったのではないだろうか。

「嫉妬ももちろんあるとは思いますが、所謂“無駄使い”をするような多額の出費を敢えて行う過剰消費は、世間の感覚とズレているということなのでしょう。つまり、現代では過剰消費は美徳どころか独りよがりの消費であり、云わば“消費の一人芝居”をしていると一般の人には映っているのではないでしょうか」(同)

ニーズは「豪華」「多機能」から「シンプル」「コンパクト」へ

 では、そんな時代だからこそ、商品を提供する側である企業は何を意識するべきなのだろうか。

「商品の企画部署が、かつて商品の魅力とされていた『豪華』『多機能』『多バリエーション』をいまだに追い求めているとしたら、マーケティングの流れからは取り残されていくだけでしょう。現代は、概して複雑なものよりもシンプルなもののほうが好まれる時代です。ですから、商品には余計な機能をつけるよりも、コンパクトでメインの機能がより洗練された、ミニマリストの生き方を体現したようなもののほうが消費者には受け入れられやすいのではないでしょうか」(同)

 いくらモノ消費が衰退しているとはいえ、消費自体が人々の楽しみであることには変わりはない。だからこそ、それをしっかりと認識して、企画や開発をすることがこれからの企業には求められているのであろう。
(解説=有馬賢治/立教大学経営学部教授、構成=武松佑季)

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