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ゾゾタウンから有名アパレルが一斉に逃げ出す兆候…ゾゾに出品する必要性低下か

文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント

ゾゾタウン以外の衣料品通販サイトが登場していることもゾゾタウン離れにつながる要因となりそうだ。

「アースミュージック&エコロジー」などを展開するストライプインターナショナルはソフトバンクと組み、昨年2月にネット通販モール「ストライプデパートメント」を立ち上げた。オンワードやレナウン、イトキン、三越伊勢丹などが参加している。百貨店を中心に展開するブランドが多いのが特徴だ。ゾゾタウンの主要な顧客は30歳前後の若い世代だが、ストライプデパートメントは30歳代後半から40歳代をターゲットとしている。高級志向の趣があり、オンワードのようにゾゾタウンでのブランド価値の低下を嫌うブランドの受け皿になる可能性がある。

 アマゾンジャパンは、通販サイトでアパレルの販売を強化している。07年にサイトでファッションカテゴリーを立ち上げ、アパレルの充実化を図ってきた。ただ、ゾゾタウンと比べると見劣りしている感が否めなかった。掲載画像は簡素で味気なく、サービスも充実していなかった。そこでアマゾンは昨年3月、東京・品川に専用の撮影スタジオを設け、より高精度な写真や動画を掲載できるようにした。サービスの充実化も進めており、たとえば昨年10月、有料会員向けに衣料品を購入前に試着できる無料の通販サービス「プライム・ワードローブ」を始めたと発表している。このようにアパレル機能が充実してきており、存在感が高まっている。

 三井不動産が17年11月に立ち上げた衣料品通販サイト「Mitsui Shopping Park &mall(アンドモール)」は、実店舗と連携したサービスを提供することでゾゾタウンとの差別化を図っている。

 三井不動産が展開する商業施設「ららぽーと」に入居するブランドの大部分に参加してもらった。サイトで実店舗各店の在庫が確認できるほか、店舗スタッフが提案した服のコーディネートをサイトに掲載するなどネットと実店舗の融合を図っている。

 これまではゾゾタウン1強だったため、参加ブランドのほとんどはゾゾの意向に逆らうことができなかった。しかし、オンワードは自社サイトが育ったほか、ゾゾタウン以外の通販サイトが誕生・充実化しているため、ゾゾから要請されたARIGATOへの参加を拒否することができた。これに触発され、ほかのブランドが追随することも十分考えられる。

 果たして、これが蟻の一穴となってゾゾ離れが加速するのか関心が高まる。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

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