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しまむら、底なしの客数減…商品開発力の欠如が深刻、売り場レイアウト変更が逆効果

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 そして「商品力の欠如」が不振の大きな要因となっている。売り場レイアウト変更による問題は、試行錯誤していくなかで最適なものを探してそれに修正すればいいだけなので、それほど大きな問題ではない。ネット通販への対応もそうだ。遅きに失した感が否めないが、当面は成長していくだけなので、今は大きな問題とはいえない。しかし、商品力の欠如は、これらと違って簡単に解決できる問題ではない。これまでの積み重ねがものをいうからだ。

しまむらの構造的問題

 また、「構造的な問題」が横たわっていることが解決をより困難なものにしている。構造的な問題とは何か。それについて知るために、しまむらの歴史を少しだけ振り返ってみたい。

 09年ごろ、しまむらで購入した衣料品で全身をおしゃれにコーディネートする人を表す「しまラー」が社会的なブームになった。カリスマモデルと呼ばれた益若つばささんがしまむらの服でコーディネートしていることが話題となり、それから一気に広まっていった。

 しまむらはユニクロのようなSPA(製造小売り)ではなく、バイヤーがサプライヤーから商品を仕入れて販売する方式を採用している。低価格を実現しやすいSPAではないものの、返品なしの「完全買い取り」で大量仕入れしているため仕入れコストを抑えることができ、それにより低価格での販売を可能にしている。この安さがしまラー増殖の原動力となった。

 近年はSNS(交流サイト)が普及し、それに伴い、しまむらの店舗に定期的に通い、掘り出し物を探す「しまパト」(「しまむらパトロール」の略)が広がった。特に写真共有アプリのインスタグラムが広まった10年代中頃にしまパトがクローズアップされるようになった。しまむらは、購入商品の画像を投稿できる掲示板「みんなの『#しまパト』活動報告」を自社のホームページで運営するなどしてしまパトを盛り上げ広めていった。

 この10年は、しまラーやしまパトがしまむらの業績を引っ張ってきた側面があったように思う。しまラーやしまパトがメディアで取り上げられ、それによりしまむらに関心が集まり、集客に結びついていったと考えられる。しまむらの客数は18年3~12月こそ前年同期比2.4%減とマイナスになったものの、それ以前は前の期を超える期がほとんどで、しまラーやしまパトが大きな貢献を果たしていた。

 ただ、現在はしまラーやしまパトによる盛り上がりは一服している。今となってはしまラーやしまパトがメディアで取り上げられることはほとんどなく、ブームが去ったと言っていいだろう。そのため、しまむらの商品力が改めて問われている。しかし、しまラーやしまパトなどのブームに甘んじて商品開発力を磨くことがなおざりになっていた感が否めず、それにより商品力の欠如が露呈している。このことが業績を悪化させる要因となっているのではないか。

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