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しまむら、底なしの客数減…商品開発力の欠如が深刻、売り場レイアウト変更が逆効果

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オリジナリティの欠如

 しまむらは商品の多くをサプライヤーから仕入れていることはすでに述べたが、これにはデメリットがある。サプライヤーに依存する部分が多いため、自社で商品企画から販売までを手がけるSPAと比べてオリジナリティのある商品の開発が難しいのだ。

 たとえば、SPAのユニクロは東レと共同で素材開発と商品開発に取り組み、機能性が高くオリジナリティのある商品を生み出すことに成功している。また、02年に「デザイン研究室」を設立したり、16年にエルメスの元デザイナーであるクリストフ・ルメール氏を研究開発の幹部として起用するなどしてデザイン性を高めている。

 かつては、着ている服がユニクロであることがバレて恥ずかしく感じる「ユニバレ」という言葉が広まるなどユニクロのデザイン性は決して高くはなかったが、デザインの強化を図ってきたことにより、今となってはユニクロを着ていて恥ずかしいと思う人はかなり少なくなっている。機能性とデザイン性を兼ね備えたオリジナリティのある商品がそれを実現したといえるだろう。

 一方、しまむらの場合、サプライヤーに頼る部分が多く、オリジナリティの追求に限界がある。もちろん、プライベートブランド(PB)を開発するなどしているが、大きな成果を出しているとはいえない。PBの「裏地あったかパンツ」が機能性の高さと独創性が評価されてヒット商品となったが、それ以外では見当たらない。オリジナリティがないというのは、しまむら“らしさ”がないということであり、裏を返せば、しまむらでなくてもいいということになる。こうして客離れが起きていると考えられる。これは、デザイン性の欠如も影響しているだろう。

 こうしてみると、しまむらはSPAでないことが大きな弱みになっているように見える。商品力を高めることにおいて多くをサプライヤーに頼らなければならないビジネスモデルであり、オリジナリティの追求に自ずと限界が生じてくる。知らず知らずのうちにサプライヤーに負んぶに抱っことなってしまい、オリジナリティの追求に甘さが生じていったのではないか。

 このことが商品力の欠如における「構造的な問題」と筆者は考える。この構造的な問題を解決することは簡単ではない。今からSPAを導入することは非現実的だ。今の枠組みで対応しなければならない。月並みな表現だが、地道に商品力を高めていくしかないだろう。仕入れの目利き力を高めるとともに、PBを中心にオリジナリティを追求し、一歩一歩商品力を高めていく必要がありそうだ。
(文=佐藤昌司/店舗経営コンサルタント)

●佐藤昌司 店舗経営コンサルタント。立教大学社会学部卒。12年間大手アパレル会社に従事。現在は株式会社クリエイションコンサルティング代表取締役社長。企業研修講師。セミナー講師。店舗型ビジネスの専門家。集客・売上拡大・人材育成のコンサルティング業務を提供。

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